ポーランド大統領が“反ワクチン”表明で全世界衝撃! 「絶対に義務化すべきではない」理由とは!?

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アンジェイ・ドゥダ大統領。画像は「POLITICO」より

 新型コロナウイルスワクチンの開発が急ピッチで進むなか、ポーランドの大統領が反ワクチンを表明した。

 米政治メディア「POLITICO」(7月9日付)によると、ポーランドのアンジェイ・ドゥダ大統領が、出演した政府系番組で「強制的な予防接種に私は断固反対します。新型コロナウイルスのワクチンは絶対に義務化すべきではない」と語ったという。さらに、大統領自身、インフルエンザウイルスのワクチンも打っていないことを明かした。

Polish president taps into anti-vax sentiment ahead of elections(POLITICO)

 この発言の後、すぐに野党から批判の声があがったが、ドゥダ大統領は自身のツイッターで「印象操作は止めなさい。私はポリオ、結核、猩紅熱に対するワクチン接種の強制には反対していない」と反論。

 新型コロナウイルスやインフルエンザのワクチンには反対している一方、ポリオなどのワクチンには賛成を示すドゥダ大統領の態度は、反ワクチン主義者から見ればダブルスタンダードに映るだろう。ドゥダ大統領の発言の真意は何だろうか?

 実は、テレビ出演時のドゥダ大統領は12日日曜日の大統領選を控えており、対立候補と接戦を演じていた。そのため、ポーランドで高まるワクチン懐疑論を煽る形で、極右勢力の票を取り入れようと画策したのではないかというのだ。実際に最近の世論調査で、極右の有権者は44%対34%でドゥダ氏を支持していたものの、22%もの極右有権者はまだ支持者を決定していない状況だった。この22%に訴えかけるための政治的パフォーマンスとして反ワクチンを表明した可能性はあったのだ。

 ワルシャワ大学の科学社会学者マルチン・ザロド氏によると、「極右勢力と反ワクチン主義者は自由主義国家への拒否反応という点で近い」という。だから、反ワクチンの表明は一部の極右勢力に訴える力を持つわけだ。実際にアメリカでも「反ワクチン団体が、ワクチン推進派の議員に対抗する極右候補に選挙資金を注ぎ込む傾向が続いている」(「WIRED」2018年12月26日付)と言われており、極右と反ワクチンの関係は親密である。

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