“おくゆかしさ”を尊びすぎた人々を襲った悲劇とは!? 急速に「性の解放」がもたらされた村の絶望的歴史を取材=東北
【日本奇習紀行シリーズ 東北地方】
かつての日本においては、男女ともに、ある種の“おくゆかしさ”が、少なからず尊ばれていたフシもあるが、その実、そうした性質を持った善良なる人々の多くが、それとは対局に位置するタイプに駆逐されてきたこともまた、歴史が証明する悲しい現実である。
「私なんかも村を捨てた口だけど、村にいたときはそれが普通だと思っていたもんだよ」
かつて東北地方のとある山深い地域に位置する鄙びた寒村で定着していたという価値観と、それがもたらしたであろう、ある種の悲劇についてそう語りはじめたのは、当地の出身で、現在は都内にある長女宅に身を寄せている保川完さん(仮名・87)。なんでも保川さんの話によると、その昔、当地では、性的な意味でかなり“奥ゆかしい”男女がひっそりと暮らしていたのだという。
「なにせ大昔から色恋沙汰には厳しい土地でね。結婚するまではナニはおろか、手を繋いだこともないなんていう連中ばかりだったのよ」
もともと男女の交際に厳しく、恋愛することさえなく、見合い婚だけを繰り返していたという当地の男女。しかし、そうした性質があるゆえに、後に訪れた過疎化の波が直撃し、さらなる過疎化に歯止めが利かない状態になってしまったのだという。
「なにせ見合いをしようにも人間そのものが減ったもんだからね。年の離れた組み合わせしかできなくなっちゃってさ。それでよそから人を呼ぶようになったっていうわけ」
急速に進む過疎化を食い止めるべく、村人たちがとったのは、他の地域に住む適齢期の男女を集めること。しかし一見上手くいくかに思われたこの方策がアダになってしまう。
「よそから来た連中ってのは、あそこらの人間と違って、“自由奔放”なわけ。だから結婚しても平気で浮気したりするの。だから途端にいさかいごとばかり増えちゃって、結局はみんなよそへ出ちゃった」
見合いと結婚を機に、村外から移住してきたという人々によって、急速に“性の解放”がもたらされたことで、村人たちの価値観が激変し、結果としてトラブルだらけになってしまったという当地。やはり閉ざされたコミュニティと外部との接触というものは、良くも悪くも環境を激変させてしまうものなのかもしれない。
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