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全領域異常解決局（AARO）が新たなUAP映像を公開！中東上空に浮かぶ謎の球体

2025.06.07 07:00 編集部

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全領域異常解決局（AARO）が新たなUAP映像を公開！中東上空に浮かぶ謎の球体の画像1 — 画像は「AARO」より

　米国防総省内に設置された「全領域異常解決局（AARO）」が、新たな未確認異常現象（UAP）の映像を機密解除し、公開した。この映像は、中東の某所に展開する米軍プラットフォームに搭載されたカメラによって撮影されたものだという。

　公開された映像は1分36秒のフルHDで、2024年1月6日に場所は非公開のまま記録された。そこには、ゆっくりと移動する球形の物体が映し出されている。AAROはこの物体について「95％の確率で、反射材でできた遊園地の風船のようなもの」であると、高い確信度をもって評価している。その根拠として、過去に気球と断定された他の画像との「形態学的な強い一貫性」や、目撃時に記録された風速・風向との相関性を挙げている。

情報公開の壁：黒塗りのデータと懐疑論者の見解

　しかし、AAROの仮説を民間の研究者が検証する上で助けとなるはずのデータは、残念ながら検閲されている。公式映像ではよくあることだが、速度、高度範囲、座標といった情報は「安全保障」を理由に黒塗りにされているのだ。これは2017年に流出し、後に国防総省が本物と確認した映像とは対照的だ。例えば「バグダッドの球体」のような流出映像では、電気光学データ（カメラセンサーなどが捉えた詳細な情報）が確認できる。

　このような状況にもかかわらず、UFO懐疑論者のマイク・ウェスト氏は、AAROの公式見解に概ね同意しているようだ。彼は自身のX（旧Twitter）アカウントで、映像の物体がジャンボジェット機に似た形状の気球である可能性を示唆している。

　さらに、彼が運営するウェブサイト「Metabunk」では、映像で物体が高速に見えるのは「視差効果（観測者の位置によって対象物の見える方向が異なる現象）」が原因である可能性が高いと説明している。この種の解説は、2023年に中東で米軍のドローンが撮影したUFO映像の際にも用いられた。その時は、建物の位置を特定することで物体のサイズ、高さ、速度を割り出すことができた。しかし、今回の映像には空間的な参照物がないため、同様の分析は困難だ。

　それでもAAROは、2017年1月10日にイラクのアル・タカダム基地近くで空軍の防護用飛行船に搭載された赤外線センサーが捉えた「クラゲ型UFO」の目撃事例と同じ結論を下している。この17分間の映像に映る謎の物体について、AAROは「一部または完全に膨らんだ風船の集まり」であると説明している。

未解決の謎とAAROの姿勢

　今回機密解除された映像「25-SCR150」に映る物体は、ゆっくりと自転しながら、その自転とは異なる速度で移動している。これは遊園地などで見かける、ジャンボジェット機の形をした大型の風船のように、水平方向のバランスを保つように設計された物体にとっては難しい動きと言えるだろう。

　AAROの公式サイトには、他にも説明済みの映像が掲載されているが、中には未解決の事例も存在する。例えば、2024年5月16日に撮影された赤外線映像には、物理的な物体の存在と一致する可能性のある特徴を示した、明らかなコントラスト領域が映っていた。しかし、それを裏付ける遠隔測定データや複数のセンサーからのデータが不足していたため、AAROは観測された特徴がセンサーの誤作動なのか、それとも物理的な物体からの熱放射や反射なのかを判断できなかった。そのため、この事例は「未解決」として記録されている。

　AAROによるUAP情報の公開は続くが、その分析や結論に対しては、依然として様々な意見や懐疑的な視線が向けられている。透明性の高い情報公開と、科学的な検証が今後も求められるだろう。

参考：Espacio Misterio、AARO、ほか