キラキラネームの最果てか? 我が子に「チェルノブイリ」と命名した親に非難殺到

子どもの名前のヒントは、どこにでも転がっているものだ。有名人や歴史上の人物、好きな食べ物や乗り物からインスピレーションを受けることもあるだろう。しかし、世界中を震撼させた大災害の名前を、まだ見ぬ我が子に与えるというのは、どうだろうか。最近、ある夫婦の選択がネット上で大きな物議を醸している。
SNSを揺るがした、あるベビーシャワー招待状
ことの発端は、海外の巨大掲示板Redditに投稿された一枚の写真だった。あるユーザーが、友人から受け取ったというベビーシャワー(出産前祝いのパーティー)の招待状を公開したのだ。
招待状には、星や象の可愛らしいイラストと共に、「私たちの小さな宝物の誕生を、ぜひ一緒にお祝いしてください!」という心温まるメッセージが添えられていた。通常、子どもの名前は生まれるまで秘密にされることが多い。他人の意見に左右されたくない、という親心からだろう。
しかし、この招待状には、生まれてくる赤ちゃんの名前がはっきりと記されていた。その衝撃的な名前に、スレッドは騒然となる。「フェイクに違いない」「これが現実だなんて信じられない」といったコメントが殺到。誰もが自分の目を疑ったのだ。
その名は「チェルノブイリ・ホープ」
I’m speechless…
byu/kittysogood intragedeigh
招待状に書かれていた名前、それは「チェルノブイリ・ホープ(Chernobyl Hope)」だった。
チェルノブイリといえば、1986年にウクライナで起きた史上最悪レベルの原子力発電所事故を指す。この事故は国際原子力事象評価尺度で最悪の「レベル7」と評価され、被害総額は歴史上最も高額な災害ともいわれる。直接の死者だけでなく、事故処理に関わった作業員をはじめ、数えきれない人々が放射線の影響を受けたとされる、まさに人類史に残る大悲劇だ。
普通なら、こんな悲劇を連想させる名前を我が子につけようとは思わないだろう。しかし、投稿者が両親に尋ねたところ、驚きの事実が判明する。なんと彼らは、チェルノブイリという言葉が持つ歴史的な意味を全く知らず、「ただ響きが素敵だと思った」というのだ。愛称は「チェリー」にしたかったらしい。
名前が背負う歴史の重み
この一件に対し、SNSでは様々な意見が飛び交った。
「チェルノブイリの元々の意味は、薬草(ニガヨモギ)の名前だ」と、両親を擁護する声も一部にはあった。しかし、それに対しては、鋭い指摘が返ってくる。「アドルフという名前が、かつてはありふれていたにもかかわらず、今では避けられるのには理由があるだろう」と。どんなに美しい響きや由来があっても、歴史的な出来事によって、その言葉が背負う意味は大きく変わってしまうのだ。
投稿者は「ベビーシャワーのプレゼントに、チェルノブイリに関する本を贈るべきだ」「彼らに真実を伝える勇気を出すつもりだ」と語っている。
この一件は、名前が単なる音の響きではなく、文化や歴史的な記憶と深く結びついていることを、私たちに改めて突きつけている。我が子を想う気持ちは同じでも、その名前に込められた意味を一度立ち止まって考えてみる必要がありそうだ。
参考:UNILAD、ほか
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2024.10.02 20:00心霊キラキラネームの最果てか? 我が子に「チェルノブイリ」と命名した親に非難殺到のページです。キラキラネーム、チェルノブイリなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで