>  > 90年代に巻き起こったエヴァンゲリオンブーム

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※イメージ画像:『劇場版 NEON GENESIS EVANGELION - DEATH(TRUE)2 : Air/まごころを君に』/キングレコード

 8月25日深夜に、関東ローカルで『劇場版エヴァンゲリオンAIR/まこごろを、君に』がオンエアされた。この作品は、97年に劇場版として公開されたものである。

 放送はTV版オリジナルの編集が加えられ、『AIR』冒頭にあるシンジの自慰シーンや、『まごころを、君に』で過去の映像がフラッシュバックするシーンは番組タイトルを記した黒バックで処理された。

 フラッシュバックシーンにある光の明滅は、97年にアニメ版『ポケットモンスター』で問題となった演出法である。以降、アニメの放送時には「部屋を明るくして、離れてみてね」と注意書きが記されるようになる。しかし、個人的には、『AIR/まごころを、君に』ほど、真っ暗な部屋でじっと凝視することが似合う作品はないのではないかとも思う。


■『エヴァ』が熱くさせた90年代

『エヴァンゲリオン』のテレビ版は、95年の10月から96年の3月にかけてオンエアされた。ブームの火は放送終了後につきはじめ、これまでアニメを見なかった層にも浸透し始める。現代思想、宗教、精神医学などの分野のキーワードが散りばめられた世界観に魅了され、心にトラウマを抱えた登場人物たちの姿に共感する人を多く生み出した。フィクションであるアニメと現実は違う、という建前はある。しかし『エヴァ』は、現実とシンクロさせつつ、眺める者が多かったのではないか。

 放送が始まった95年に発生した阪神淡路大震災、オウム真理教による地下鉄サリン事件、あるいは、97年に発生し「透明な存在」を名乗った酒鬼薔薇事件と『エヴァ』の世界観を絡める評論も多く見られた。さらに、インターネットの普及もはじまり、多くのファンサイトも誕生した。

 とはいえ当時のネット環境ではデジタルデータのやりとりはあまり行われていない。熱狂的に『エヴァ』にハマった人間は、友人にVHSのビデオテープをまとめて見せるといったことが行われていた。現在はネットで広がる“口コミ”が現実の世界において存在したのだ。

 意外なところでは鬼畜系のゴミ拾いライターとして知られる村崎百郎が、『エヴァ』にハマったきっかけは、近所の女子専門学校生がアニメ版の最終回に失望し、録画テープはじめすべてのグッズを捨てたものを拾ったため、というエピソードもある。


■00年以降、エヴァの設定は霞む

しかし、そんなブームを生んだ『エヴァンゲリオン新劇場版』の公開が2007年からはじまった当初、ネットでは「自分にとってのエヴァは90年代の旧劇場版で完結している」という書き込みが見られた。

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