>  > 狂気の落書きがされた「黒い家」

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阿左美UMA

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黒い家

 S県には様々なオカルトスポットが存在する。その中でも突出した狂気を感じることで有名なのが、実話誌にも掲載された「黒い家」と呼ばれている場所だ。ここは名前の通り、一面が黒く塗られ、白い文字でひたすらに罵詈雑言が書かれた家である。その見た目の異様さから、近隣住民はもとより、オカルトファンにも知られる存在となっているのだが、そんなこの地がさらなる“進化”を遂げているという情報が筆者に寄せられた。

 筆者は11年、取材でこの地を訪れたことがある。その当時の写真がこちらだ。

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 家の周りの塀一面に破綻した金融機関への罵詈雑言などが書かれており、中には恐らくネット情報でここを知り、訪れた人間が書き残したと思われる「VIPからきますた」という落書きもある。“300億円が紙くず”“開かれない株主総会”“大株主に対する背信”など、この家の持ち主が恐らく株で多大なる損失を被り、そのフラストレーションを半壊した家に書き残したのではないかと推測できるような落書きが多く刻まれていた。当時、周辺住民に聞き込みを行ったところ、「数年前までは落書きを行う家の住民をよく見た」「体を壊して入院し、遠方の親戚に引き取られたと聞いた」という情報が得られたが、時を同じくして「最近も夜中に上半身裸で書き込みをしている家主を見たと友人が言っていた」などの証言もあり、真実は闇のままであった。とはいえ、もはや廃墟同然となっている家に人が住めるはずもなく、親戚に引き取られたという証言の信憑性が高いと当時は思ったものである。

 果たして、この地にあった進化とは何なのか。もう一度現地を訪れてみることにした。

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 現地を訪れると、現在の黒い家はこのように変化していた。まず目につくのが、塀の落書きがなくなっているということだ。近くで見ると当時の落書きの後がうっすらと見える場所もあり、文字の上から今一度黒く塗り直したと思われる。さらに、植えたのか、あるいは勝手に根づいたのかはわからないが、当時にはなかった樹木が塀の近くに生えていた。

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 側面に書かれた“300億円が紙くず”という落書きは、当時のまま残っていた。しかし、玄関があったと思われる、前面の落書きは一新されていた。“大株主に対する背信”という白地に黒色で書かれていた落書きはなくなり、金融機関を批判する内容となっている。

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 また、落書きの傾向も依然に比べて変化が見られる部分もあった。先ほど、紹介した前面の部分や、家の裏手に書かれている落書きの中には、年金の支給について指摘している内容のものがいくつか見受けられた。前面の部分に関しては以前の写真を見て頂ければわかると思うが、ビラのようなものが貼られ、今のような落書きは存在していなかったし、裏手に書かれたものについても、筆者の記憶が確かならば、以前訪れた時にはなかったものである。ということは、この数年で家主が年金受給者となり、新たな不満が芽生えたのだろうか? あるいは、ここ数年でそうしたトラブルを抱えることになったのか?

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