消毒なしの手術、段ボールのベッド、這いまわるネズミ… 無政府状態ベネズエラの病院は“地獄”だった!
■ベネズエラの医療危機
この写真のルイス・ラゼッティ病院は、まるで野戦病院のような有様だ。脚の手術を受けた二人の男は、ペットボトルの重しで足を吊っている。病院にはネズミがはびこり、17人の新生児が死亡した。
患者は壊れたベッドの上で出血したまま放置されている。ある患者は破裂寸前の盲腸の手術を、必要とされる器具や消毒器具なしに行ったという。また1人の医師は、電気がなく医療機械が作動しないので、自分たちで点滴を手作りしているということだ。
しかし子どもたちはもっと悲惨だ。彼らは食料、水や薬もなく廊下の汚い段ボール箱の中で寝ているしかないのだ。病院を取材した記者たちは、酸素ボンベがないために医師は手動で酸素吸入をしなければならず、その結果7人の乳児が死亡したのを目撃した。
68歳の糖尿病患者は足を切断したが、病院には透析機器も抗生物質もないとインタビューに答えた。またある患者に至っては、政府が電気の節約のために血液銀行を閉鎖したその日に死亡したと話す。
■無策の大統領
このような状況下でもマドゥロ大統領は、ベネズエラは世界でキューバの次に進んだ医療システムがあると言ってはばからない。大統領は国際的な団体からの救援や金銭的支援を拒否しており、援助を受け入れることは国にとって壊滅的な影響があると主張する。
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