オーラか、目に見えない生体情報か!? 「キルリアン写真」に写し出されたものとは?
【生きている物からは見えない光が放たれているという。光は強弱や色によって生き物の状態を表すのだという。その光をオーラと呼ぶ…】
■オーラなのか?「キルリアン写真」の正体
オーラが撮影された! 70年代に雑誌をにぎわせたキルリアン写真は被写体に高電圧をかけ、その発光で写真を感光させる技法だ。電圧をかけられた被写体からは、「コロナ放電」という細い髪の毛状の放電が起こり、あたかも光を発しているかのように見える。そのため、長らくオーラが撮影されたと言われてきた。
果たしてキルリアン写真に写っているのはオーラなのか?
キルリアン写真は、1939年・旧ソ連でキルリアン氏によって発明され、「ソ連科学アカデミー」が長年にわたって研究してきた。同アカデミーではキルリアン写真の撮影技法を『ガス放電撮影法』と呼び、生体の出すガスを撮影する新しい医療検査技術として研究してきたのだ。
もともとは、放電を撮影したら美しいだろうという単純な動機から、キルリアン写真は発明されたのだが、人間の手の撮影を始めると、その日の体調や感情などで放電の大きさや形が変わることがわかってきた。
コロナ放電は、高電圧で被写体の周囲の空気を発光させる。しかし人間のような生体の場合、体の表面から水蒸気や体臭などのガスが立ち上っている。このガスも空気と同じく光っているはずだ。そして体調によりコロナ放電が変化するということは、人間の皮膚にはガスの成分や量を変える機能があるのではないか? キルリアン氏はそう推定した。臓器が健康かどうか、神経がストレスに冒されていないかどうか、それにより人体の出すガスが変化し、それに従ってキルリアン写真の光り方も変化するというのだ!
今ならMRIや超音波診断装置など人体の内部を知る方法はいくつもあるが、1940年代当時はX線以外にはなかった。もしキルリアン氏の仮説が正しければ、キルリアン写真を使って人体の内部を知ることができるかもしれない…。
キルリアン写真が写したのはオーラなのか? 目に見えない、生体情報を反映した何か(この場合はガスだが)を写し出すという意味では、オーラだろう。生体が出す見えない光がオーラなら、オーラではない。では一体何なのだろうか…?
■キルリアンの正体を探って…
2年前、私はキルリアン写真の撮影方法を調べ、以来、キルリアン写真を撮影してきた。そして4月8日に、写真家の谷口雅彦氏とともに写真集『オーラ!? 不思議なキルリアン写真の世界』として出版した。実際にキルリアン写真を撮影すると、あまりにも撮影条件が複雑で、同じ写真が2枚と撮れないことに気がつく。
電極面に手を押しつけるちょっとした圧力の変化や電圧の違いで放電は変わる。キルリアン氏の直感は正しかったが、キルリアン写真は、残念ながら生体の情報を正確に映し出すほど精度が高い技術ではないのだ。
それでも、すべてが光るキルリアン写真は美しい。もしオーラが見えたら世界がどのように見えるのか、教えてくれる。その世界は美しく静溢である。
(文=川口友万)
【世界初! キルリアン写真集『オーラ!?不思議なキルリアン写真の世界』出版記念イベント】
オーラ=生体エネルギーは本当にあるのか? 旧ソ連アカデミーが認めたバイオプラズマの撮影技法、キルリアン写真。その真実を求めて、苦闘した2年間を写真とともに語ります。
出演
谷口雅彦、川口友万、
mi-co (「月刊ムー」主題歌「ランデ・ムー」シンガー)
ゲスト
エスパー小林 (霊能者)、北芝健 (元公安刑事・僧侶)、Katsura(モデル)
日時
4月18日
OPEN19:00/START19:30
TICKET/前売¥1800/当日¥2000(Drink別)
※全員にポストカード1枚プレゼント!写真集持参で1Drinkサービス!
場所:LEFKADA (レフカダ)
〒160-0022 新宿区新宿5-12-4 リーレ新宿ビルB1
TEL : 03-5366-0775 (11:00~20:00)
★本のデータ★
『オーラ?! 不思議なキルリアン写真の世界』
価格2376円(税込)・株式会社双葉社
2014年4月8日刊行
写真 谷口雅彦
実験/文 川口友万
帯京極夏彦・都築響一
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2024.10.02 20:00心霊オーラか、目に見えない生体情報か!? 「キルリアン写真」に写し出されたものとは?のページです。オーラ、キルリアン、川口友万などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで