食欲の秋! カナダ人が日本の秋のおやつ“もみじの天ぷら”に大注目!

 紅葉シーズンたけなわだ。子どもの頃、もみじの葉を拾って遊んだ記憶のある方も多いのではないだろうか。もみじはカナダのシンボルだが、「Daily Mail」に載ったもみじに関する記事が話題を呼んでいる。


■「もみじの天ぷら」は大阪箕面の名物!

mapleleaves1.JPGDaily Mail」の記事より

「独創的な発想の日本人が新しいモミジの活用法を見つけた。それは――食べる事だ! 作り方にはいくつかあって、大阪の進取の気性に富む店では、モミジが紅葉してから、甘い天ぷらの衣をつけて植物油で揚げる。箕面の店ではさらに時間をかけ、モミジの葉を1年間塩漬けしてから調理するのだ!」(「Daily Mail」の記事より)

 もみじの本場、カナダの「Huffington Post Canada」も、もみじの天ぷらについて記事を載せており、この素晴らしいアイデアにカナダ人は嫉妬しているという。カナダ人は何百年ももみじの木に囲まれて生活してきたのに、もみじの葉からお菓子を作るという発想が全く無かった。

 筆者は知らなかったが「もみじの天ぷら」は大阪箕面の名物で、何軒もの和菓子店がそれぞれの製法で作っているらしい。由来は1,300年前に修験道場の行者が紅葉したもみじの美しさを賞賛し、灯明の油(菜種油)で天ぷらを作ってその美しさを表し、旅人に振舞ったのが「もみじの天ぷら」の始まりらしい。

 以来、幾度もその製法や味に改良が重ねられ、現在に伝えられてきたという(久国紅仙堂ウェブサイトより)。実際のもみじの天ぷらは天ぷらというより、かりんとうのような昔懐かしいお味らしい。


■もみじの天ぷらのレシピ

 さて、ここに正式なもみじの天ぷらのレシピを書いておこう。

「1」栽培と収穫。

「2」塩漬け:もみじの葉を1年以上塩漬け、あく抜き、保存。

「3」揚げ:1日かけて完全に塩を抜く。その後、一枚一枚、衣をつけ、高温の菜種油で15~20分かけて揚げる。一見簡単そうに見えるが、もみじの葉そのものの形に揚げるのはかなりの技術が必要との事。

「4」丁寧に油を切り、ぱりっとした食感に仕上げて出来上がり!

mapleleaves2.JPG「久国紅仙堂」のもみじの天ぷら 画像は「YouTube」より

 ちなみに「1」の「栽培と収穫」だが、「久国紅仙堂」は軸が柔らかい食用のもみじの葉を箕面近郊にある久国紅仙堂所有の山林にて栽培して収穫している。また「2」で1年間も塩漬けをするのは、あく抜きと保存、そして葉を柔らかくする意味がある。桜餅の桜の葉を想像していただければ日本人にはわかりやすいだろう。また塩漬けで保存してあるので、年間を通してもみじの天ぷらを食べられる。

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