20年間「水と牛肉だけ」の家族! 体に異変が?=米
約20年にわたり、「水と牛肉」だけを食べて暮らしている家族がいることを、今月11日付けの「ODDITYCENTRAL」が報じている。この驚くべき肉食生活についてご紹介したいと思う。
■一家で「完全肉食」生活
すべては90年代半ばに夫のジョー・アンダーソンが高タンパク食の実験をしたことから始まった。そして、98年に妻のシャーリーンがライム病と診断された時に、唯一、食べることができた食材が牛肉だったことから、それ以降、夫婦は炭水化物を抜いた食生活を続けることとなる。

徐々に食生活から、卵やチーズ、ヨーグルト、魚やベーコン、鳥肉を省き、最終的に牛肉だけを摂る食事にしたのだそうだ。この経緯について、ジョーは「不思議なことに食べる牛肉の量を増やしていくにつれて、ほかの肉を欲しなくなった」と語っている。今では、卵や乳製品を食べると目が腫れ、頭痛や鼻詰まりなどの症状が起こり、フルーツですら受けつけないそうだ。夫妻にはチャーリー(10歳)とジョージ(8歳)という2人の息子がいるが、彼らも夕食は毎日、牛肉のみを食べて暮らしている。
毎日、食べる肉の量はジョーさんが約2~3ポンド(約0.9~1.3キロ)、シャーリーンさんと子供たちは1~2ポンド(約0.4~0.9キロ)ほど。なるべく脂身が多くて柔らかいリブアイを、お腹いっぱいになるまでひたすら食べるのだという。この食事は朝、昼と食べる日もあれば、夕食1食の時もあるようだ。
ちなみに飲み物は水以外、口にせず、サプリも摂取しない。また、塩分は顔が浮腫んでしまうため、肉に味付けはしないという。まさに潔いほど“肉のみ”の食事なのである。しかし、毎日続く牛肉の購入費は、毎月1,000~2,000ドル(約12~24万円)を要し、家計を圧迫しているという。
子供たちもこの生活を続けているが、もし子供たちが「他のものを食べたい」と言ってきた時には応じる覚悟はあると両親は話している。
■脂身を含んだ肉と水だけで健康を保つ
炭水化物を抜く食生活に批判的な人々に対して、ジョーさんは「まずは試してみてほしい」と訴える。確かに既に50歳を過ぎているジョーさんの体は、はりがあり若々しく、シャーリーンや子供たちもスマートで健康そうに見える。
ちまたでは炭水化物を抜き、脂肪分を極力カットした肉(ヒレ肉やササミ)を食べて痩せる「肉ダイエット」は、最近でも流行っているそうだが、アンダーソン一家のような食生活をしている例は世界でもまれであろう。試してみるには、やや勇気がいるものの、もし健康を保てることが証明されればそれは興味深いことだ。
ところが、「Zero Carb Zen」に掲載されたジョーさんのインタビュー記事はつい最近、削除されてしまった。これに対し、サイト運営側は彼らのあまりにも極端な食生活に中傷のコメントが大量に寄せられ、子供までもが非難の対象になってしまったと説明している。
子供たちの将来が少し心配だが、周囲に迷惑をかけているわけでもないこのファミリーには我が道を行ってほしいと思う。彼らに新しい話題があった時には、またお伝えしたいと思う。
(文=Maria Rosa.S)
参考:「Oddity Central」、「Softpedia」ほか
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