フジテレビの総務局が内部告発?腐敗した上層部の 「やらせ・隠蔽・偽装工作」とは?
「私のところに、フジの総務局から重大な内部告発が寄せられています。昨年の株主総会で質問した16名のうち9名が社員株主だというのです。率にすれば、56%……」
発言に立った株主が、詳しく説明しようとする。
「簡潔にお願いします」「2分を超えております」
大きく声を上げて遮ったのは、株主総会の議長である、フジ・メディア・ホールディングスの日枝久会長である。
6月25日、お台場のフジ本社に接する、ホテル・グランパシフィック LE DAIBAで、フジ・メディア・ホールディングスの第74回定時株主総会が開かれた。
■陰鬱な空気の中始まった総会
午前10時、株主総会は事業報告から始まった。映像を使って華々しく見せようとも、フジの事業の中核である、放送や映像音楽事業、広告事業などが減収という事実は隠しようもない。広い会場には、ただただ陰鬱な空気が広がっていく。
株主提案について、提案した株主本人がマイクの前に立ち、説明を始める。実質子会社の産経新聞社会長に飛ばされた太田英昭社長(68歳)を除くすべての取締役と、今回、在任12年の任期満了となった茂木友三郎監査役(キッコーマン取締役名誉会長、80歳)が再任されようとしていることに、複数の株主から異議の声が上がる。70代80代と高齢なだけでなく、株主総会に出席しない者も少なくないのだから当然だろう。
その中で、「社員株主に関して、定款を変更すべきだ」という提案があった。これは、フジの株主総会では毎年のように問題になっていることだ。社員株主とおぼしき者が多く指名されて発言し、議決を取る際には会場からの拍手で会社提案が通る。拍手している者の多くも社員株主なのではないかと疑われているのだ。
株主提案は、定款に以下の文言を加えるよう求めている。
「株主総会の運営に当たっては、総会議長は当社の社員(従業員)株主や関連会社の従業員株主、当社及び関連会社従業員の経歴を有する、いわゆるOB株主等を指名しないように留意するとともに、万一、これらの者を指名した場合には、その所属、役職等を開示するものとする」
その理由は、こう書かれている。
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