リストラ恐れるサラリーマンが続々と「平将門の首塚」へ! 一体なぜ?
工場閉鎖、人員削減、解雇、リストラのニュースが止まらない。
昨年、大手電機メーカー・ソニーが品川本社ビルを売却、国内海外合わせて5000名の人員削減し、欧州任天堂もドイツ本社を閉鎖して、130人解雇した。また今年に入っても、マイクロソフトが、携帯端末部門を中心に7800人を解雇することを発表している。その他の企業も事業縮小を次々に発表し、6月の失業率は3.4%に悪化するも求人倍率は横ばいだ。
15歳から39歳までの働き盛りの無業者は200万人を超えているという。金支給開始年齢は65歳からだが、すでに厚生労働省は70歳開始に向けて動いている。
不景気な話題が世の中を騒がせている。そんな昨今、全国から会社組織から「クビ」を言われないように、こっそりと東京駅近く大手町の一角、三井物産ビルの東側に平将門公の首塚の碑に手を合わせに来る人たちが増えているという。
平将門の首塚の碑といえば、崇徳天皇、菅原道真と並び、歴史上、非業の死を遂げた日本三大怨念と言われるほど祟りが怖い心霊スポットだ。
まずはどれだけ将門の祟り、怨念パワーが凄いかはご存知の方も多いが、少し解説したい。
スゴイぞ! 平将門
平将門は平安時代、土豪、百姓を組織し、朝廷の悪政に反逆。しかし下総(現在の茨城県坂東市周辺)で討死。一説では京都で処刑され、さらしものになった将門の首は何か月も腐らず、生きているかのように目を開き、「斬られた私の五体はどこにあるのか。ここに来い。首をつないでもう一戦しよう」と叫び続けたとされる。また将門の首は関東を目指し、飛び立ち、何か所にも落ちたという(一番有名な場所が三井物産ビルの東側に平将門公の首塚の碑)。
鎌倉時代になって首塚は荒廃したため、将門の怒りを買い、江戸の民たちは手厚く供養したといういい伝えがある。また、大正時代の関東大震災後、首塚を壊して大蔵省の仮庁舎が建設されると怪我や病気になる役人が続出。さらには幹部14名が亡くなった。これは首塚を壊した祟りだといわれるようになり結局庁舎を取り壊すこととなった。
しかしまた1945年、第二次世界大戦後再び首塚の跡地にGHQが区画整理を行ったところブルドーザーを運転中の日本人が突然死。事情を知った人々が米軍司令部に陳情して工事中止に動いたともいわれる。
現在、三井物産、東京三菱宇UFJ銀行、さらには近隣の企業が参加して「史蹟将門塚保存会」が設立、維持管理を行っている。
平将門ほど、時代に翻弄され、時の権力者たちに利用された歴史上人物はいない。江戸期は朝廷に反逆した英雄、明治から昭和は朝廷に反逆した逆賊だ。しかし昭和51年に平将門の生き様を描いたNHK大河ドラマ『風と雲と虹と』の人気もあり明治時代に祭神から外され境内摂社に左遷された将門は、昭和59年、再び本社復帰が叶う。
現在は組織から不当な扱いを受けた労働者たちのよき理解者、ヒーローになっている。
「首塚だけにこれ以上クビを斬られない」
「左遷されても舞い戻られた将門様に願かけすれば栄転して戻ってこれる」
「首を守る神様」
などと言われ、今ではリストラ時代の守護神と崇め奉られているという。
とにかく念の強い将門様
毎日花を取り替え、線香の匂いを絶やすことがない将門の首塚。周りを取り囲むように大きなガマ、カエルの置物が多数祀られている。一説には、娘の滝夜叉姫が父親の復讐のためにつくば山のガマ蛙の毒で妖術使いになったとの話もある。
それが現代では、胴体を求めて飛んできた伝説から「無事にカエル」という意味を込め、官庁職員たちが「海外赴任をするときに無事にカエル」「地方に転勤になっても栄転して東京にカエル」「左遷を受けても元の職場にカエル」など縁起担ぎのパワースポットと呼ばれるようになっているそうだ。
参拝をしていた人たちに聞くと、皆口々に、「パワーが強く、不敬なことを嫌う将門様なので、軽い気持ちでのお参りは絶対に進めません」とのこと。ご注意を。
(文=traveling編集部)
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