渋谷駅ハチ公前に「叫び続ける男」が出現中! 一体何者なのか直撃インタビュー!!
■10日間水だけで過ごす断食生活も経験
――食事はどうしているんですか?
込山 優しい方にパンやドリンクを差し入れしていただいたり、500円のランチなどを食べたりしています。というか私は一日一食なんです。10日間の断食を経て、大丈夫になりました。10日間水だけで過ごし5キロダイエットできましたよ(笑)。節約も兼ねていますけどね。
――断食って、本当に大丈夫なんですか。
込山 すべての欲を削っていきたいんです。金銭欲、食欲、性欲、睡眠欲。今やっていることは私自身の修行だと思っています。
――修行……。
込山 金銭欲はいまほとんどありません。食欲も食べたいものを我慢すれば大丈夫です。ホームレスの方も拾って食べていますし、落ちている飲み物や食べ物に対しても感謝の気持ちがあります。性欲も福岡に居たころは結構あったんですが、今はほとんどありません。睡眠欲は徹夜をがんばってみたんですが、これは難しいですね。
――そのストイックさ、熱心さはすごいですね。込山さんは特定の宗教団体に属していたりするんですか?
込山 いえ、特にありません。人生は波乱万丈とかいうじゃないですか。あれは欲を持っているからそうなるんです。欲望があるから破滅したりするし、食欲があるから食べ過ぎて不健康になったりするんですよ。
――なるほど。ふと思ったんですが、坂口恭平さんという都市生活の研究から、独立国家の思想を得た作家の方がいるんですが、その影響や資本主義社会に対してのアンチテーゼのような意識はあるんですか?
込山 その作家の方は知らないですし、そんな大それた考えはありません。
――いつまでこの活動を続けるんでしょうか。
込山 資金が尽きるまでですね。実は負債もあるので、年末ぐらいまでかとも考えています。ただ今は精神的な不安も抱えていませんし、やめる必要性も感じないんです。
――最後に伝えたいことはありますか。
込山 東京は日本の中心、ハチ公は世界に誇れるものなんです。渋谷は日に10万人が通るといわれています。ひとりひとりがゴミを捨てることがなくなり、いつかゴミが減れば幸せです。また、それにともない特に若い人が、思いやりや感謝の気持ちに気付いてもらえればと思います。みんな赤ん坊のときのような人間としての素直さを取り戻してほしいんです。
――あと蛇足なんですが、幽霊、UFOなどを信じますか?
込山 幽霊もUFOも見たことはありません。ただ地球って、金魚が入っている金魚鉢みたいで、どこからか別の生物が観察しているような気がするんですよね。誰かが良い行いをする人、悪い行いをする人を見ているんじゃないですかね。
込山氏の活動は、賞賛されるべき無償の社会奉仕である。だが、貯金を切り崩してまで続ける行為ではないという人もいるだろう。理解しづらいかもしれないが、本人にとっては、誰にも迷惑をかけない心のリハビリのようなものかもしれない。
もし、彼の活動に共感した人がいれば、渋谷ハチ公前でひと言「今日もがんばってください」と声をかけてみてほしい。込山氏は笑顔を返してくれるはずだ。
(写真・取材・文=松本祐貴)
■込山洋(こみやま・ひろし)
1973年神奈川県生まれ。2015年4月から東京・渋谷ハチ公前喫煙所に毎日立ち続け、ゴミ拾い、吸い殻ポイ捨ての注意喚起などのボランティア活動を行う。
■松本祐貴(まつもと・ゆうき)
1977年大阪府生まれ。フリー編集者&ライター。雑誌記者、出版社勤務を経て、雑誌、ムックなどに寄稿する。テーマは旅、サブカル、趣味系が多い。
・ブログ~世界一周~旅の柄<http://tabinogara.blogspot.jp/>
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2024.10.02 20:00心霊渋谷駅ハチ公前に「叫び続ける男」が出現中! 一体何者なのか直撃インタビュー!!のページです。渋谷、ゴミ、松本祐貴、込山洋などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで