4時間で全身が紫色に…四肢を失った2才の幼女 ― 高致死率の髄膜炎の恐怖
■集団発生と高致死率の恐怖! 髄膜炎とは
髄膜炎とは脳、及び脊髄を覆う保護膜である髄膜に炎症が生じた状態を言う。細菌による感染が主であり、抗菌薬療法が発達した現代でも致死率は高い。成人は感染してから24時間以内、小児はそれよりも早くに重篤な症状になりうることもあり、救急疾患に分類されている。
1805年にジュネーブにおける大規模な集団発生が最古の記録であり、その後はアメリカやアフリカ、ヨーロッパでも数回の集団発生が記録されている。特にコンゴやナイジェリアなど14カ国を含むアフリカ中央部は髄膜炎ベルトと呼ばれており、毎年多くの死亡例が報告されている。
主な症状として、成人の場合は重度の頭痛や首の筋肉が硬直するため首を前に曲げられなくなる項部硬直、急な高熱や意識障害が挙げられる。乳幼児に見られる症状としては、抱き上げたときにむずがり甲高い声で泣く、ミルクや離乳食を拒否する、身体全体が硬直した様な状態で手足をバタバタと動かすなどである。近年では髄膜炎のワクチンも充実しているが、すべての人に行き渡るまでには至っていないのが現状だ。
■四肢を失った幼女と家族の新たなる挑戦!!
生存する確率が10%だと医師に告げられ、10回にわたる手術を乗り越え生還したハーモニーちゃんは今月7日に2歳の誕生日を迎えた。理学療法士の薦めにより両親は四肢のないハーモニーちゃんでも使える歩行器を購入し、歩行器によって立ち上がった我が娘を見て喜びを隠しきれなかったようだ。また誕生日の2日前に初めての義足を試したり、テレビ番組への出演や支援の手を差し伸べてくれる人たちとの交流にと忙しく過ごしている。フェイスブックの公式ページはハーモニーちゃんの愛くるしい笑顔の写真と支援者たちの温かいコメントで溢れている。
支援金は現在、日本円にして約2,600万円が集まっておりハーモニーちゃんのリハビリ費用や治療代、そして自宅の改築費用などにも使用される予定だ。
「皆さんの支援は私達の大きな支えです。世界中の人々が娘を支えてくれることに感謝します。ハーモニーにとって、この体で生きていくことは簡単ではないでしょう。ですがたくさんの人々の助けがあって私たちの心は満たされ、娘が安心して暮らしていけるだろうと信じています」(フレイアさん)
両親はハーモニーちゃんが助けを借りずに自らの力で動き回れるようになることを新たな目標に掲げているようだ。
命を落とすか否かの恐ろしい状況を生き抜いたわずか2歳の少女は今日もはちきれんばかりの笑顔で多くの人々を魅了している。
(文=清水ミロ)
参考:「Daily Mail」、「ハーモニーちゃんのFacebook」ほか
※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊4時間で全身が紫色に…四肢を失った2才の幼女 ― 高致死率の髄膜炎の恐怖のページです。義足、清水ミロ、バクテリア、難病、髄膜炎などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで