NASAも困惑、我々の想像を超える文明があった? カザフスタンにある摩訶不思議な古代地上絵の謎
地球と宇宙の神秘の解明に努めているNASAであるが、カザフスタン北部ツルガイ地方で発見された古代地上絵は過去に類がないほどの不可解さで、これまで多くの謎を解いてきたNASAの頭を悩ませている。
■グーグルアースで発見された巨大な地上絵
大草原地帯に出現した巨大な地上絵“Steppe Geoglyphs” が最初に発見されたのは8年前、同国に住むディミトリー・デイ氏による。
熱心な考古学ファンであるデイ氏はグーグルアースを使い、何か遺跡はないかと探していたところ、約260ほどもある地上絵を発見した。絵は四角形や円形、直線などから成り立っており、90メートルから400メートルにわたる大規模なもので、考古学者たちは、これらの地上絵の中で最も古いものは8,000年ほど前のものだと推測しているそうだ。
発見者であるデイ氏はエイリアン説には否定的で、イギリスのストーンヘンジのように太陽の動きを観察するための天文台だったのではないかと信じているそうだが、一体誰が何の目的で作ったものであるかはいまだ不明である。
デイ氏らの調査グループは更なる解明のためにNASAに調査を依頼。興味を示したNASAが撮影した衛星写真により、数多くある絵の全貌が明らかになり、最近になって公表。世界中の注目を集めている。
さらにNASAは国際宇宙ステーションに滞在する宇宙飛行士らにも地上絵付近の画像を撮影するようにミッションを追加、宇宙飛行士スコット・ケリー氏のインスタグラムで近日中に公開される予定だ。
■高度な文明を持っていた先史時代の狩猟部族が作ったのか?
地上絵にはさまざまな形のものがあるが、盛り土や壁、溝などで凹凸がつけられていることが多い。例えば「Bestamskoe Ring」と名付けられたものは、25個の小さめの円が直径約100メートルほどの大きな円を形成しているものだ。
「Ushtogaysky Square」と呼ばれている絵は最大の大きさで、全体の面積は81万スクエアフィート(約2万2500坪)、一辺が空母ほどの長さがあり、真ん中はX字で交差しているる不思議なものだ。また、数多くある地上絵の中で最も不可解なものは、「Turgi Swastika」という鉤十字形のもので、一見、卍(まんじ)を彷彿させるようにも見えるが、その意図は謎である。
カザフスタン北部には何千年も前の先史時代に遊牧の狩猟部族が存在しており、先述の最大地上絵「Ushtogaysky Square」があった付近から新石器時代の遺跡が発掘されていることから、この部族と関連性があるかどうかが注視されているという。ただ問題は絵の作成にかかる時間を考慮した際に、ひとつの遊牧部族が一カ所にとどまっている時間ではとても足りない点だという。
カナダ・ウィニペグ大学の考古学者であるP・B・クラークソン氏はこの時代の遊牧民への、これまでの見解を覆すものとして注目。これだけの規模の数多くの地上絵の作成には多くの労力と時間を要することから「遊牧民が定住し、洗練された文明を持ち大規模な部族組織が成立された時期については再考の必要性がある」と語っている。
古代の人々が何らかの意図や目的を持って、広大な大地に創り上げた今回の巨大なツルガイの地上絵。今後の調査に要注目である。
(文=Maria Rosa.S)
参考:「Quartz」、「IFL Science」ほか
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