ギザの大ピラミッドは白く輝く8面体だった! 驚くべき3つの特徴とは?

 古代エジプト文明ではいくつものピラミッドが建造されたが、その中でもギザの大ピラミッドには多くの謎がつきまとう。大ピラミッドは誰が建造を命じ、どのように設計され、どんな方法で作り上げられたのか――。

■ギザの大ピラミッドの謎

 メインストリームの学説では、ギザの大ピラミッドはクフ王の墓として約4500年前(紀元前2500年頃)に建造されたといわれている。

 クフ王は紀元前2589年から2566年にかけてエジプトを統治していたと考えられているが、その統治期間は古代の歴史家マネトによれば64年間、現代の歴史家によれば23年間あるいは46年間で、ヘロドトスによれば約50年間エジプトを支配したとされていて、見解によってある程度の幅がある。この解釈の幅は実はクフ王に関する歴史的な記述があまりないという事実からきているのだ。

 学者の間では、クフ王はギザの大ピラミッドの建設を命じた王であると一般に認められているが、その論拠は不十分であるともいわれている。古代エジプトでは100を超えるピラミッドが建設されたが、ギザの大ピラミッドのようなものはなく、その意味では唯一無二のピラミッドなのである。

ギザの大ピラミッドは白く輝く8面体だった! 驚くべき3つの特徴とは?の画像1
「Curiosmos」の記事より

特徴1
驚異的サイズ

 古代世界の中ではずば抜けた驚異的な建造物であるギザの大ピラミッドなのだが、その高さは146.7メートル、総容積は259万立方メートルに及び、頂上にたどり着くには203段の階段を上る必要がある。

 大ピラミッドを建設するプロジェクトには、当然ながら途方もない物量の資材が必要である。専門家によると、ピラミッドの建設に使用された重さ2トンを超える立方体の石の一部は建設現場から800キロも離れた採石場から運ばれてくるものであった。実際、ピラミッドの王の部屋にある最大の花崗岩は重さが2.5~8トンあり、アスワンの採石場から直接運ばれたものである。

 運搬距離だけでなくその物量も途方もない。約550万トンの石灰岩、8000トンの花崗岩、および50万トン以上のモルタルが使われていたと計算されている。エジプト学者によるとこれらすべてが20年以内に調達されたということだ。

 現在のピラミッドは階段状に積み上げられた石で表面はゴツゴツしているが、建設当時、石灰岩の化粧石で覆われ表面がスムースで白く輝いていたといわれている。そのためピラミッドは太陽の下でほとんど星のように明るく輝き、遠くからでも簡単に目視することができた。

 1303年にギザ台地を襲った大地震によって、これらの化粧石のほとんどが緩み剥がれ落ちやすくなった。こうして剥がれ落ちた石灰石は回収されてエジプト内のほかの建築物で再利用された。

ギザの大ピラミッドは白く輝く8面体だった! 驚くべき3つの特徴とは?の画像2
画像は「Wikimedia Commons」より

特徴2
設計の精巧さ

 大ピラミッドの出来栄えの精巧さは一瞥しただけではなかなかわからないが、あの規模の建造物としてはきわめて正確に作られている。

 たとえば土台のベースの4辺の長さの平均誤差はわずか58ミリしかない。エジプト中にあるピラミッドの中でもギザの大ピラミッドの精巧さが群を抜いているのだ。

 さらにピラミッドの底面は水平で、その誤差は±15ミリ以内である。ピラミッドの各側面は約2万2258平方メートルで、総表面積は約8万9032平方メートルである。

 同様に驚くべきことは、底面の周囲の長さを高さの2倍で割ると、きわめて円周率(π)に近い数字があらわれるのだ。

 エジプト学の草分けであるミロスラフ・ヴェルナー氏は「古代エジプト人は円周率の正確な値を正確に定義していませんでしたが、実際にはそれを使用していました」と言及している。この驚くべき事実が意図的な設計であったのかどうかは今も謎のままだ。

ギザの大ピラミッドは白く輝く8面体だった! 驚くべき3つの特徴とは?の画像3
画像は「Wikimedia Commons」より

特徴3
4面体ではなく8面体

 ギザの大ピラミッドがほかのピラミッドと違う点はまだほかにもある。それは大ピラミッドが実は8面体であることだ。

 大ピラミッドが8面体であることは、1700年代後半にイギリスのエジプト学者で考古学と保存における体系的な方法のパイオニアであるフリンダーズ・ピートリーによって「La Description de l’Egypte」で最初に文書化され報告された。

 この例外的な特徴は、1940年に英イギリス空軍パイロットのP・グローブスがピラミッドの上空を飛んでいて、大ピラミッドの側面が面の中央に向かってわずかに窪んでいることに初めて気づき、上空からピラミッドの写真を撮影した。

 このユニークな特徴は、日の傾きによって見えやすさが異なり、春分と秋分の間に上空から見下ろすのが最も明瞭に確認できるということだ。

ギザの大ピラミッドは白く輝く8面体だった! 驚くべき3つの特徴とは?の画像4
画像は「Wikimedia Commons」より

「大ピラミッドでは、積み石は各コースの中心に向かってわずかに内側に傾斜するように配置され、その結果、各面の真ん中に顕著なくぼみが走っています。今まで知られている限り、この特徴は他のピラミッドにはみられません」(『The Pyramids of Egypt』より)

 ギザの大ピラミッドが4面体ではなく8面体で構築された理由は、この驚くべき古代建造物の最大の謎の1つである。

 先日のトカナの記事でギザ台地のピラミッドとスフィンクスは想定よりも何千年も古い建造物であり、紀元前5000年から紀元前9000年の間に建造されたものであるとする説を紹介したが、ギザの大ピラミッドはエジプト文明が勃興する前からそこにあり、古代エジプトの人々はこの謎の大ピラミッドを模してほかのピラミッドを建造したのかもしれないと考えるのは大胆過ぎるだろうか。

参考:「Curiosmos」ほか

文=仲田しんじ

仲田しんじ
場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
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