「未来の泥棒」が来店 → 窃盗後、ありえない程軽やかに去るまで
年末年始は帰省や旅行に出かける人が増えるため、空き巣が増える時期だ。ボーナスが出た後のタイミングでもあり、最新のガジェットを買って楽しんでいる人はくれぐれも注意したい。
しかし、そんなガジェットは窃盗の目的になるだけでなく、窃盗に使われることもあるのだ。英国ロンドン警視庁が10日に公開した、窃盗の様子を収めた監視カメラの動画はそのことを如実に物語っている。
■風のようにさりぬ
9月6日、ロンドン郊外のスーパーで窃盗事件が発生。犯人はスポーツドリンクを一箱盗み、そのまま逃走したということだ。捜査のため監視カメラ見てみると、そこにはなんとも言えない映像が残っていた。
動画は、正面から堂々と入ってきた泥棒のカットから始まる。上下スウェットを着て緊張感のない顔をしたこの男、その挙動は不自然なまでにスームズで、足元を見てみるとなにやら青い光を放つ何かがある。そう、彼は「ホバーボード」に乗って来店していたのだ。
男は颯爽と店内を物色し、目的の飲み物の箱を見つけると、仲間とみられる2人を導きながら、軽やかに店内から去っていった。まるで来る前からすべての行動が決められていて、レールでも引いてあるかのように無駄のない一連の動きであった。
■人気の「ホバーボード」だが……
泥棒が使用したのは「ハンズフリーセグウェイ」とか、「セルフバランススクーター」などと呼ばれる乗り物だ。セグウェイからハンドルを外したようなもので、体重移動によって操作をする。決して浮いているわけではないのだが、なぜかこの類の乗り物を欧米圏ではホバーボードと呼ぶことが多いようだ。ちなみに、ロンドンでは公道での使用が禁止されている。
この動画を見た人々は、「働かないくらい怠惰な奴が自力で走るわけないよな」とか、「歩きもしないのにスポーツドリンクを持っていくとは」などと呆れつつも、未来を感じる映像に興味津々だ。走ったほうが速いとか、仲間が乗っていないから意味ないとか、そのあたりのことをつっこむのは野暮である。
また、犯人が最新鋭の乗り物を持っていながら犯罪に手を染めていることについて、この乗り物もどこかで盗んできたのではないかと疑う人も多かった。実際に、米国のニューヨーク州では強盗がホバーボードを奪っていった事件も起きている。やはり最新のガジェットは狙われるのだろう。
そんな話題となったこの犯人、11日に逮捕され30日に訴追されることになった。捕まったのは19歳の少年で、窃盗の容疑はもちろんのこと、公道でのホバーボードの利用容疑もあるという。この容疑で訴追されるのは史上初とのことで、なんともメモリアルなオチがついたものだ。
参考リンク:「LiveLeak 」、「DailyMail」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊「未来の泥棒」が来店 → 窃盗後、ありえない程軽やかに去るまでのページです。泥棒、監視カメラ、ホバーボードなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで