障害者400人が隔離・鎖に繋がれた「呪われた村」! 恐ろしいほど残酷な差別の実態とは?=インドネシア
今日の日本は、多くの障害者たちがさまざまな分野で活躍する時代になった。まだまだ現状に不備もあるが、福祉や支援のための法律が整備され、彼らの自立と社会経済活動への参加が後押しされている。しかし、所変われば障害者を取り巻く環境も大きく異なる。人権などまるでお構いなしの、時代錯誤的な状況が脈々と受け継がれている国もあるのだ。
今月28日に英紙「The Daily Mail」が報じた、インドネシアの障害者たちが置かれている“地獄のような”暮らしについてお届けしよう。
■動物のように扱われる障害者たちの村
東ジャワ州シドアルジョ県に位置するカルベット村。一見のどかな片田舎だが、ここは同国の障害者にとって忌まわしき呪われた場所にほかならない。というのも、400人を超える精神障害やダウン症を抱える患者たちが、まるで動物のように鎖に繋がれ、檻のような真っ暗い部屋に閉じ込められながら暮らしているからだ。
写真のとおり、この村に“隠されている”障害者たちの年齢層は10~50歳と幅広い。みな一様に裸足、かつボロボロの服を身にまとい、まるで動物のように行動を制限されている。
この世に生を受けてから、すべてを制限された生活しか知らない彼らの多くは、視聴覚や運動機能にも異常が現れているという。決して表に出てこないだけで、性的暴行や電気ショックなどの虐待まがいの治療が日常的に横行しているとの指摘もあるようだ。
■障害者を差別する根深い“伝統”
では、なぜカルベット村の障害者たちはこれほど惨い扱いを受けなければならないのか? 実は、家族が率先して彼らを拘留・隔離しているのだという。
インドネシア社会には、現代に至っても、過去から脈々と受け継がれてきた障害者差別の伝統が根深く残されている。それは都市部であろうと基本的に変わらないが、地方ではより残酷になる傾向があるという。
人々は、障害者には悪霊が取り憑いていると信じているため、彼らが積極的に社会参加する機会はほとんどなく、結果として多くの障害者とその家族が、人里離れた村で月収3,300~5,600円という極貧生活を送ることを余儀なくされてしまう。
ダウン症患者は、現地の言葉で「田舎の馬鹿」と呼ばれ罵られる。親の側も、障害を抱えている我が子を愛するがゆえに傍に留まるわけだが、それでもまずは拘留し、できるだけ世間から隔離しようとする。このような障害者に対する扱いは、「パスン(pasung)」という特別な言葉まで存在するほど習慣的なものなのだ。
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