10日間かけてジワジワ死亡…細胞を壊死させる最凶「毒キノコ」はこの2つ!
【ヘルドクター・クラレのググっても出ない毒薬の手帳】
第11回 殺意のキノコ コレラタケ/ドクツルタケ
夏が終わり秋の空気が漂い出すと、「実りの秋、食欲の秋」ということで、さまざまな行楽ツアーが開催されますが、その中にはキノコ狩りを売りにしているツアーも見られます。特に市場に出回ることのないキノコの中には、独特な風味や味などを持つものも多く、そこでしか食べられないというレア感から結構人気もあるようです。
しかし、そうしたブームの中、やはり忘れてはいけない毒キノコの存在。
毒キノコの毒は、単純アルカロイドから、アミノ酸にタンパク質、さらにはジェット燃料に近い成分まで、本当に千差万別で、また1、2カ月遅れて毒性が出るなんてイヤラシいものもいろいろあります。
今回は、その中でも死人が出るほど凶悪な2つの毒キノコと、その毒成分について解説しましょう。
■最凶の毒キノコ2つとその成分
1つめはコレラタケ。ぱっと見、毒っぽさがなく、しかも多くの食用キノコにソックリという危険きわまりないもので、注意喚起のために旧名「ドクアジロガサ」からコレラタケという名前に変えられたという経緯もあるほどの地雷物件です。
2つめは白く美しく可憐で、美味しい匂いのするドクツルタケ。タマゴダケと間違うと昇天リーチが激アツ(コチラを参考)なんてことになりかねません。
この2つのキノコ、どちらも主毒成分がアマトキシンという比較的大きな分子の仲間ということで、肝臓を破壊するという恐ろしい作用があります。では、その仕組みを見ていきましょう。
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