5万年前の世界一古い“針”が発見される! しかも、ホモサピエンスが作ったものではなかった!=ロシア
■洞窟には3種類の人類が混在していた?
このデニソワ洞窟は、現代人類が形成された文化の中心地であると言えよう。ドイツのマックス・プランク進化人類学研究所センターの進化遺伝学者スバンテ・ペーボ博士によれば、全く異なる歴史を持った3種の人類が1カ所に共存していたことが分かっているのは、世界でもデニソワ洞窟だけらしい。
ペーボ博士は古人類のDNA研究における第一人者であるが、洞窟にはネアンデルタール人とデニソワ人が現代のホモサピエンスと交雑したであろう証拠も見られるという。そして洞窟で見つかった発見から、人類の「出アフリカ」(アフリカで進化した人類が約6万年前から世界中に拡散して、原人の子孫に取って代わったという説)は専門家が想定していたより3万5000年ほど早まる可能性があるとも話す。マックス・プランク進化人類学研究所のセルジ・カステラーノ博士は、「これはアフリカ以外における、現代人類の最初の遺伝学的証拠です」と述べた。
5万年前のこの針は、極寒のシベリアで毛皮を縫って着衣を作る事に使われていたのではないだろうか。針の用途も形も、現在私たちが使っている物と全く変わっていないことに驚かされる。はたして、現在の生活用品で5万年後も変わりなく使われている物はあるのだろうか……。
(文=三橋ココ)
参考:「Siberian Times」、「National Geographic」ほか
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