【1月20日、今日の悲劇は?】「イスラム国」が後藤氏と湯川氏の動画をアップロードした日
『イスラム国が公開した動画に映る湯川遥菜氏とジハーディ・ジョン、後藤健二氏(写真左から)』
2015年1月20日は、拉致をした自営業の湯川遥菜氏とジャーナリストの後藤健二氏と引き替えに2億ドル(当時約230億円)の現金と政治犯の釈放を日本政府に迫るISIL(イスラム国)の動画がネットにアップロードされた日である。
1月17日の安倍首相のカイロでの「ISILと闘う周辺各国に、総額で2億ドル程度、支援をお約束します」という演説に反応して行なわれたといわれ、日本とイスラム国が事実上の戦争状態に突入した日でもある。
この日から、返答期限といわれた23日まで、そしてそれを超えてからも、日本国民は寝る前に人質の安否をチェックし、朝起きてはイスラム国から新しいムービーが到着していないかをチェック、まるで東日本大震災の原発事故が起きた時にも通じる、重苦しい緊張感がまとわりつく日々を送った。
そしてアメリカの対テロ戦へのポリシーに倣った日本政府が断固として交渉を拒否した結果、1月25日に湯川氏の殺害が発表され、2月1日には後藤氏の殺害の報道が流れた。それまでは、日本人はイスラム国側が流してくる脅迫という〝ニュース〟を、甘んじて受け続けるだけの存在になってしまったのだった。
この事件は、現在も終わらない一連のイスラム国と欧米諸国の交戦に於いて、アメリカ人、イギリス人以外の初の犠牲者だった。
しかし、日本とイスラム国間で続く“見えない戦争”を取り巻く状況は、何一つ変わっていないであろう。明日誰が捕虜になっても、違う道が我々の前に用意された形跡は、いまのところはない。
(画像はYouTubeより転載)
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