【二進法】宇宙は“0と1”からできていることが判明! 科学者「宇宙は巨大な量子コンピュータに似ている」
IT関連の技術者や数学関連の専門職に就いていなければ、高校の数学で習うn進法(記数法)のことなどは、すっかり忘れてしまっている人のほうが多いのではないだろうか。その単元で習う2進数は、一般的にコンピュータの言語として利用されていることは広く知られているが、実はこの2進数で「すべて」が記述できるということが、イギリスの「Express」紙でレポートされている。
■宇宙に関するどんな情報や理論も0と1で記述することが可能
ここで言う「すべて」とは、任意の何かをすべて記述できるということではなく、宇宙(ユニバース)さえも0と1の2つ数字の集合体であるということを意味する。
数学的にごくごく簡単にいえば、2進法とは0と1の2つの数字だけを使う数を表す表記方法で、普段0~9までの10個の数字を使う10進法が10ごとに桁が繰り上がるのに対して桁は2で繰り上がる。
(10進数=2進数)1=1、2=10、3=11、4=100、5=101、6=110、7=111、8=1000、9=1001,10=1010……となる。
コンピュータの世界では、電子回路におけるオン/オフやプラス/マイナスといった2極で構成されているので、それぞれを0と1に置きかえる数値表記が最適とされ、情報は2進数で書かれていることが基本にある。この0と1だけ書かれている情報は、バイナリーコード(バイナリーデータ)と呼ばれている。
100年ほど前、アインシュタインが一般相対性理論を確立して以来、自然科学の分野では、相対性理論や量子論の物理学的な統一理論の確立を目指しているが、まだその論理の発見に至っておらず、ある意味論理物理学は大きな壁に阻まれているという状態にある。つまり、宇宙をつくりあげている時間と空間をひとつの時空として取り扱うための一本化された理論がまだ見つかっていないということである。
しかし、もっとシンプルに数学的に考えてみれば、すべての情報は一連の数字に置き換えることが可能であり、したがって宇宙に関するどんな情報や理論も突き詰めていけば、0と1で記述することが可能なのである。
■「0と1の数列は宇宙を表すもっともシンプルな数学的手段」
1948年に数学者のクラウド・シャノンは、あらゆる情報は、カオスの尺度であるエントロピーの数列であると唱えた。つまり、ある数列がどれくらいの情報量を含むことができるかということであり、シンプルに言えば、101は000よりも多くの情報を含むことができるという話である。
カリフォルニア工科大学のショーン・キャロル博士によれば、0と1の数列こそが、宇宙を表すもっともシンプルな数学的手段であるとし、すべての情報はそこに見つけることができるとしている。
また、マサチューセッツ工科大学の量子情報学のセス・ロイド博士によれば、宇宙はコンピュータに似ているという。情報はビットに分割され、そしてそのビットを系統的にシステム化している。すなわち、宇宙は情報を体系的に収めて処理する物理的なシステムであり、巨大な量子コンピュータが情報を処理しているようであるといっている。
論理物理学は、高度な領域になると、純粋な数学へ帰っていくということなのだろうか。仮に全宇宙が0と1でできているとしても、目で見て感じるものではないらしい。五感を通して確認できるものしか信じられない我々のレベルでは、決してその本質は理解できないのかもしれない。
(文=高夏五道)
参考:「Express」、ほか
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