哲学者・黒崎政男×グラドル・今野杏南で語り尽くすSF映画『モーガン プロトタイプ L-9』

人工知能に感情移入するとハンパなく恐ろしい事態が起こる! 哲学界の重鎮が「AIの未来」を本気で警告(今野杏南・対談)

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Morgan_5.jpg左:今野杏南 右:黒崎政男(写真=河西遼)

■生命とは何か? 浮かび上がるテーマと問題

今野  つまり『モーガン』は現代の最先端SF作品なんですね。映画のテーマはどうですか? 私たちに伝えたかったことはAIの恐ろしさとか、危険さなのでしょうか?

黒崎  本作の根底にあるテーマは、生きることや生命とは何かという問いかけに尽きるのだろうと思います。生命の根源を象徴的に見せるために、水の表現を上手く用いていたの、気づいたかな?

今野  水といえば、モーガンと研究員との会話で……!

Morgan_8.jpg(C)2017 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

黒崎  モーガンが「水は何歳だ」と尋ねる印象的な台詞があるけど、そう聞かれた人間は「すごく古い。宇宙と同じくらいだろう」と答えたよね。もちろん水は生命の発生を象徴しているから、とにかく生命の歴史とはそれだけ長いものだ、と。そんな生命が、最先端技術によってアンドロイドを生み出したことを意識させて、生命とは何かという問題を浮かび上がらせているんだね。それから、シェイクスピアの戯曲「ハムレット」に登場するオフィーリア(度重なる悲しみの後に溺死を遂げる女)を象徴するシーンもあったけど、やはり水が関連しているね。

今野  あっそれ、ネタバレになっちゃうから詳しくは載せられないかも。でも、あのラストは予想できましたか? 私はあんなオチが待っているなんて、最後まで全然気づきませんでした。

黒崎  確かにね。後になって考えてみると色んな伏線はあったけれど、そもそもモーガン自体、アンドロイドとはいえ人工のDNAによって作られた有機生命体という設定だし、かなり人間に近い存在として描かれていたからね……。


■AIと人間の未来、本当はどうなる?

Morgan_9.jpg今野杏南(写真=河西遼)

今野  そこでやっぱり、AIの問題についてしっかりと考える必要がありますよね。技術がどんどん進んで、モーガンのような人工生命体という形に行き着いたら、見た目は人間っぽいのに、誰もかなわない能力を持っているだろうし、やっぱり不気味だな……。

黒崎  そうなる可能性はあって、恐いと思う反応も正しいと思う。モーガンも何となく不気味な描かれ方だったよね。ただ、現実にモーガンのような人間の姿そのものの人工生命体が僕たちと一緒に暮らす世界になるかというと、ちょっと違う形の未来の方が可能性は高いかもしれない。

今野  どういうことですか? どんな未来が?

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