550万年も封印されていた「モビル洞窟」がヤバすぎる! 独自の生態系と謎の生物48種が暮らす“地底の異世界”の謎=ルーマニア
オルタナティブ・ニュースサイト「EWAO」(3月29日付)は、ルーマニア南部の黒海沿岸からわずか2~3キロ離れた荒野で、まったくの偶然から発見された「モーヴィラ洞窟」の驚異を報じている。
■550万年間、完全に遮断されていた洞窟
1986年、ルーマニアの科学者チームは政府の要請により発電所建設に適した土地を探すため、黒海近くの荒野を探索していた。チームメンバーには、地質学者であり洞窟探検家のクリスティン・ラスキュー氏もいた。建設候補地には、あらかじめ地質調査用に掘られたテストホールが6カ所点在していたという。
順番に調査していったチームだが、特に異常は見られない。しかし、最後の候補地になって計器が異変を知らせた。そこで、ラスキュー氏は地下へと続く深い穴蔵を降りることにしたのだが――そこに驚くべき異次元の世界が広がっていた!
地表から約20メートル下に、高濃度の有毒ガスが充満する洞窟があったのだ。しかも、テストホールが掘られるまでの550万年の間、外界とは完全に遮断されていたという。
調査を進めるうち、このモビル洞窟上部は分厚い地層に覆われているため、これまで地表から一切の太陽光、食物、水などの侵入がなかったことが判明した。いわば真空パックされた“地底のタイムカプセル”というわけだ。
さらに、1986年に発生したチェリノブイリ原発事故で空中に伝播した放射性金属の形跡が、近隣の土地では確認されているにもかかかわらず、この場所では見られなかったという。そう、ここは地球上でもっとも隔離された場所の1つだったのだ。
だが、地底に降りるのは至難の業だ。非常に狭い竪穴を降下し、石灰石の横穴をなんとかすり抜け、その先のトンネルまで進む。もちろん完全な真っ暗闇であり、閉所恐怖症の人間なら心臓麻痺を起こしかねない。トンネルはそのまま中央部の大きな洞窟へとつながり、やがて地底湖へと至る。
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