ギザの大ピラミッドの中に隠し部屋が存在、宇宙人の墓か!? 研究者「異常領域を検出」「世界初の成果」
200年以上前、ナポレオン・ボナパルトがエジプトの地に足を踏み入れて以来、無数のエジプト学者が挑んできたピラミッドの謎。その解明に向けて、今最も注目を浴びているのが、対象物を一切傷つけずに内部を調査することができる最先端の「透視技術」である。
■ギザの大ピラミッドの中に隠し部屋があった!
2015年10月、エジプト考古省、カイロ大学工学部、フランスの非営利古代遺跡研究所「HIP Institute」が、赤外線やミュー粒子を使用する「ミュオグラフィ」による、ピラミッド透視調査プロジェクト「Scanpyramids」を発表。ギザの大ピラミッド内に存在するとされる未発見の部屋の位置を特定する作業に入っている。ウェブニュース「Seeker」(8月4日付)が、HIP InstituteのMehdi Tayoubi氏のコメントを報じている。
「機材は全て、ピラミッド内に存在する空洞部の位置を特定するために導入したものです。空洞部があることは間違いないのですが、その位置を特定しようと思っています」(Tayoubi氏)
宇宙線ミュー粒子を用いた「ミュオグラフィ」は、構造物を通過してきたミュー粒子の飛来方向分布を計測することにより、X線写真のような飛来経路中に存在する質量を推定することが可能となる技術で、東京電力福島第一原子力発電所2号機の原子炉内部を透視する際にも使用された。今回の調査では、「ミュオグラフィ」によるピラミッド内部調査を進めてきた名古屋大学の研究チームも調査に協力している。
名古屋大学のプレスリリース(2016年10月17日)は、「(ギザの大ピラミッドの)切妻構造下部の入り口から真上にかけての方向にシミュレーションよりもミューオンが多く検出される異常領域を検出」、「このような未知の空間の発見は世界で初めての成果」と報告しており、この異常領域が何であるか、そもそも“部屋”であるかどうかは今後のデータ解析で明らかになるとのことだ。
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