白昼のロンドンで老人が突然1000度以上燃え上がり、死亡! 「人体発火現象(SHC)」の謎に迫る“7つの仮説”とは?

■不可解なSHC、7つの仮説

 さて、なぜ突然人体が発火することがあるのか、研究者の間では以下のような仮説が考えられている。

1. プラズマ発火説
偶然プラズマが人体に移ることによって発火する。

2. 人体ロウソク化による発火説
何らかの疫病で急死した人物の着衣にタバコや照明、暖房などを熱源として火がつく。そして、締め切った断熱性の高い屋内で、着衣やその周辺がゆっくりと燃える過程において人体の脂肪分が燃料となり、さらに燃え続ける。

3. 人体帯電説
 被害者の体内に一定量の電圧が発生し、高温になった状態において、何らかの理由で発火する。

4. 発火性遺伝子による発火説
人体に含まれる遺伝子の中に発火性のものがあり、それが突然発火する。

5. 電磁波発火説
何らかの理由で空中に大量に放出された電子が、人体の発火を引き起こす。

6. レイライン説
ある「レイライン」(古代文明遺跡を結んだ線)上で何らかの作用によりこのような現象がおこる。ただし、現在のところレイラインはあくまでも仮説的概念。

7. 球電説
 雷の際などに観測される特殊な形態のプラズマとみられる現象、いわゆる“火の玉”による発火。

白昼のロンドンで老人が突然1000度以上燃え上がり、死亡! 「人体発火現象(SHC)」の謎に迫る7つの仮説とは?の画像4Daily Mail」の記事より

――と、さまざまな説が存在するが、どれも決定打には欠けているようだ。

 SHCに共通するもっとも不思議な点は、火が人体以外に燃え移らないこと、そして1000度以上の超高温で燃焼している点だという。また、とりわけ同現象はイギリスで多く発生しているため、プラズマが多く発生するなど地理的な要因もあるのではないかという推測もある。

 いずれにしても人々を一瞬でパニックと恐怖に陥れ、命を奪う謎の現象SHCが各地で起きていることだけは紛れもない事実。未然に防げる手立てが見つかるよう、原因解明が進むことを願いたい。


参考:「Daily Mail」、「Independent」、「Mysterious Universe」、ほか

文=Maria Rosa.S

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