人類の世界観をひっくり返す「7つの哲学的思考実験」が意識高すぎる! メアリーの部屋、快楽機械、沼男… あなたの答えは?

■快楽機械

人類の世界観をひっくり返す「7つの哲学的思考実験」が意識高すぎる! メアリーの部屋、快楽機械、沼男… あなたの答えは?の画像3画像は「Big Think」より引用

 1974年、アメリカの哲学者ロバート・ノージックが著書『Anarchy, State, and Utopia』(邦題『アナーキー・国家・ユートピア』木鐸社刊)で提案した思考実験。同書はリバタリアニズム(自由至上主義)の代表的著作として知られる。

「天才科学者が、残りの人生の快楽を全てシミュレートできるマシーンを発明した。その快楽は極めてリアルで、本物の快感と区別がつかない。副作用もないし、好みに応じた快楽をプログラムすることも可能だ。あなたの体は常にモニターされているため、快楽機械を使用中も健康に過ごすことができる。一回経験したのち、マシーンはあなたに数回分の人生以上の快楽を与えることもできるとオファーしてきた」

問い:マシーンのオファーを断る理由はあるだろうか?

 ノージックは、もしこのオファーを断る合理的な理由があるのならば、快楽にのみ倫理的価値を定める快楽主義的な功利主義は間違いになると主張する。そして、ノージックは、多くの人は本物の経験に価値を置き、快楽を夢見るだけでなく、実際にそれを経験することを望むと考え、多くの人は快楽機械のオファーを断るだろうと推論している。つまり、快楽だけが唯一の倫理的価値ではないということだ。

■メアリーの部屋

人類の世界観をひっくり返す「7つの哲学的思考実験」が意識高すぎる! メアリーの部屋、快楽機械、沼男… あなたの答えは?の画像4画像は「Big Think」より引用

 アメリカの哲学者フランク・ジャクソンは、1982年の論文で「メアリーの部屋」と呼ばれる思考実験を提示した。

「メアリーは白黒の部屋で、白黒の本を読み、白黒のスクリーンであらゆる生物学・物理学の知識を身につけていた。だが、ある日、スクリーンに青色が表示された。メアリーは初めて、白黒以外の色を見たのだ」

問い:この時、メアリーは新しい知識を学んだだろうか?

 答えがYESだとすれば、主観的な経験であるクオリア(感覚質)の存在を認めることを意味する。というのも、彼女は全ての科学的な客観的知識を色を見る前に学んでいたからだ。

 この思考実験は知識と心理状態について問題を提起している。なぜなら、もし彼女が色を見ることで新たな知識を得たとすれば、そういった心理状態を物理学的な事実では記述することができない、ということになるからだ。

 答えがNOだとすれば、物理学的な事実は経験と一致することになる。たとえば、水泳をすることや自転車をこぐことは、身体の構造や働き、流体力学などの物理学的知識を身につければ、実際に泳いだり自転車をこぐことと全く同じ、ということになる。

 ジャクソンは後に、この思考実験だけからクオリアの存在を導出することはできないと主張するようになるが、現在も哲学界では広く議論されている思考実験の1つである。

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