西日本の「近親相姦」慣習が招いた“座敷牢”の悲劇
西日本の「近親相姦」慣習が招いた“座敷牢”の悲劇! 幽閉された“秘せる子供”たちの不憫な人生… 古老が激白
【日本奇習紀行シリーズ 西日本】

かつての日本においては、何らかの事情で他人にその存在を伏せておきたい家族などを「座敷牢」と呼ばれる自宅内の私設牢獄に監禁するケースが少なからず存在していたが、なかには、あまりに理不尽すぎる理由で、そうした仕打ちをしていたこともあるようだ。
「俺たちの世代もだいぶ死んじまったから、もうあの頃のことを知ってる連中なんてほとんどいやしないよ」
かつて西日本のとある地域で行われていたという「座敷牢」にまつわる慣習についてそう語るのは、当地で生まれ育ち、現在も長男一家と共に静かに暮らす横溝助清さん(仮名・85)。なんでも横溝さんの話によると、その昔、当地では村人たちによる“禁断の営み”を隠蔽する目的で、座敷牢が活用されていたのだという。
「昔ね、ここいらの連中は、親子や兄弟姉妹とかね、近い人間同士が当たり前のように交わる習慣があってね。けど、そのせいで、血が濃すぎて“おかしな子”ができちゃうことが多かったの。要はそういう子らをね、座敷牢に閉じ込めて外に出さないようにしていたっていうわけ」

なぜか古い時代から、近親相姦が横行し、そのせいで健康状態に異常のある子供が生まれることが珍しくなかったという当地。しかしそんな子供たちが外に出るようになると、場合によっては、近親相姦の風習が村の外部にまで知れ渡ってしまう可能性があることから、村人たちの多くは、体面を保つ目的で、彼らを幽閉するという、なんとも身勝手な行為を繰り返していたのだそうだ。
「大抵は大人になる前に死んじまうんだけど、中には何十年も生きる子もいてね。でも、死ぬまで外に出しちゃもらえない。一度もお天道さんを拝まずに死ぬのよ。それがあまりに不憫でね……」
こうした幽閉生活の末に“秘せる子供”が他界すると、村の共同墓地にひっそりと埋葬されたというが、その際には、ちゃんとした墓が建てられることもなく、河原などで拾った子供の頭ほどの大きさの石を、目印として一つ置くだけとなっていたという。
「今でもあの石を見るとね、子供の声が聞こえくるようでね……いや、気のせいなんだろうけどさ」
かつて共同墓地であったという土地には、現在もなお、小さな石がいくつも打ち捨てられているのを見ることができる。やはりいつの時代も、人々の飽くなき欲望とそれに基づく行動の陰には、無言で涙を流す犠牲者が存在しているものなのかもしれない。
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