数十年以内に人類は翼、触手、3本目の腕を持つことができる
キーボードを叩く仕事の最中に何かドリンクを飲もうとすれば作業の中断を余儀なくされる。こんな時に「第3の腕」があればいいのにと思うのだが――。しかしそれは決して無い物ねだりではなかった。最新の研究によれば、今後数十年以内に我々は人工的な腕や翼、触手などを自在に動かして活用できるようになるという。
人間は身体拡張技術に適応できる
忙しい朝の時間に髪を整えながら同時に歯を磨き、シャツにアイロンをかけることができれば、時間の節約に繋がると思うが、それは夢物語ではなく近い将来に実現可能だという。問題はむしろ人間がその身体拡張技術に適応できるかどうかということにあるようだ。
これまでは3本目の人工の腕を装着するなどの人体の“サイボーグ化”は神経学的に無理があり、最悪の場合は脳の損傷につながる可能性があるという懸念が専門家によって指摘されていた。つまり仮にもう1本腕があったとしても、我々の神経系はそれを巧みに操作することはできず、無理にやろうとすれば脳への負荷が大き過ぎるというのである。
しかし最近の研究では、人間の脳は以前考えられていたよりもはるかに適応性が高く、より野心的な新しい義手義足や付属肢への扉が開かれていることが示唆されている。人間には3本目の腕を自在に動かせる可能性がある。
2017年に英ロンドンの美術系大学院、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートの研究者、ダニ・クロード氏が「第3の親指」を実際に使いこなせることを実証した。

小指の隣に追加された6本目の指であるプラスチック製の「第3の親指」は靴の中に埋め込まれた圧力センサーで操作することが可能で、片手でタブレット端末を持ったまま画面をスワイプできたり、片手でタマゴを2つ持って割ったり、なんとギターを弾いたりすることもできる。
そして現在、クロード氏は「Vine 2.0」と呼ぶ人工触手を設計中。26の独立した関節があり、足で操作する圧力センサーと電子機器で制御できる。「第3の親指」からさらに一歩進んで「第3の腕」を使いこなせる日も近いようである。

“トランスヒューマニズム”の探求
英ケンブリッジ大学の認知神経科学の教授であるタマル・マキン教授は、英紙「Daily Mail」に、余分な手足に適応する脳の能力は「並外れた」ものであると語っている。
マキン教授は翼や触手などを人体に適合させるために必要な技術の多くがすでに存在していると説明。「第3の腕」を使いこなせる条件は揃いつつあるのだが、技術的な問題もまだあるという。
「対処すべき技術的な問題があります。たとえばウェアラブルで快適で、重くなく、コンセントを必要としないようにする必要があります」(タマル・マキン教授)
腕や触手に比べると翼を動かすことはきわめて簡単であるという。一方で触手などのより複雑な人工器官は動きの自由度が低いため、制御するのにもう少し集中力が必要になる可能性があるという。自分の腕とまったく同じようにコントロールするのは困難かもしれない。
したがって「第3の腕」を着ける理由が微妙になる場合もあり得るだろう。たとえば席に着いたままロボットの触手で背後のテーブルの上にある缶コーヒーをつかんで持ってくることが可能だとしても、触手を動かすのに集中力を発揮して脳活動のリソースを奪われ、しかも作業を完遂するの時間がかかるとすれば、単純に席を立って数歩歩いて缶コーヒーを取ってきたほうが簡単で合理的だ。

しかしそうはいっても障害を持つ人々にとっても、人体と機械の融合を進める“トランスヒューマニズム”の探求にとっても、これらの研究開発は人類の未来におけるゲームチェンジャーになり得る。
多くの専門家は、人間は将来ますますテクノロジーと統合されると予測している。人間の身体能力に大きな可能性が広がることは、すなわち夢もまた膨らむことなのだろう。
参考:「Daily Star」「Daily Mail」ほか
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