沖縄・陸自ヘリ事故で「高出力マイクロ波攻撃」が議論されない理由とは? 事故と断定したい岸田総理の思惑


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画像は「Getty Images」より

 

ジェームズ:第八師団の師団長です。師団長ですから旧軍で言えば陸軍中将、天皇のゴールドに出てくる山下大将のすぐ下のレベルの人です。

──かなりの高級将校を殺されたってことですよね? 

ジェームズ:台湾有事となれば、沖縄の第八師団が真っ先に出動して上陸部隊を食い止めます。第八師団は島嶼防衛の最先端の部隊として米海兵隊の教育を受けた超精鋭部隊です。

──ということは今回のヘリコプター事件は先制攻撃にも匹敵することですよね? 完全に。

ジェームズ:そうなりますね。日本が普通の国であれば、政府首脳は「中国による奇襲攻撃」と判断したでしょう。日本における台湾有事最前線の将軍が犠牲になっているので当然です。これはアメリカの9.11テロにも通じる考え方で、軍事や諜報の世界では、「効果ベース」の思考が基本です。つまり、証拠をベースに犯罪を立件する警察とは違い、軍や諜報機関は結果が全てで「最もらしい結論」を出すのが基本です。

 たとえば9.11後、アメリカはアルカイダが黒幕と断定し、アフガニスタンを一方的に攻めました。これはアメリカ政府が9.11のテロ事件を「犯罪」ではなく「戦争行為」とみなしたからです。この判断が正しかったか否かという問題に関しては、後世の歴史家が判断をくだすでしょうが、9.11直後の当時では、それが唯一の正しい判断であったことは議論の余地がありません。それが「普通の国」の思考法です。しかし今回の事件では、日本政府の公式見解は「事故」と既に断定しています。これは岸田政権が戦争の論理を全く理解してないことを表しています。

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岸田総理(画像は「Getty Images」より)

──自衛隊というか、日本政府はもしかして不慮の事故にしたいってことなんですか?

ジェームズ:したいんでしょうね。事件の解明が行われていないのに、すぐに「事故」にしてるじゃないですか。いま調べているところですけど、元幕僚長クラスにもまだ真相は伝わっていないんですね。事実は完全にトップレベル、防衛大臣レベルで止まっているということです。これはれっきとした隠蔽工作です。政府は事故であったということを証明する説明責任があります。しかし、政府が一方的に「事故」と断定しているのが現状です。

──よく言われる中国寄りの政治家さんが暗躍しているんですかね?

ジェームズ:二階さんや林さんは中国寄りの人ですが、この件に関しては暗躍してないと思います。

──では、一体どんな勢力が今回の事件を隠蔽したいと思っているんですか?

ジェームズ:これは、自民党内の親中派の影響力などのレベルの問題ではなく、岸田総理自身が隠蔽したいと思っていることが最大の問題です。もし今回の事件が純粋な事故であったならば、政府には事故であったということを証明する説明責任があります。その説明責任を果たすことなく、勝手に事故とこじつけるのはまさに無責任の象徴です。これは岸田さんが最低でも広島G7サミット閉幕まで総理を務めたいと思っており、対中政策における対応でずさんさを非難され、支持率を失いたくないからです。

──なんとしてもG7を穏便に行いたい岸田さんの事なかれ主義ってことですか!?

ジェームズ:その通りです。いまの岸田さんはG7のことしか考えていません。つまり岸田さんは、戦争指導者としての覚悟もなく、総理としての資質も疑問です。それ以上に、日本人としてどうなのかな? というレベルかもしれませんね。ともかく、今回の事件でわかったことは日本政府がまったくあてにならず、坂本陸将及び他の犠牲者の無念を晴らす気もないということです。この先の真相解明には読者の皆さんを含む国民の一人一人の覚悟が試されているということではないでしょうか。

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文=中村カタブツ君

元『紙のプロレス』編集者。現在は認知科学者である苫米地英人先生の出版関連業務に携わっている。
著書『極真外伝―極真空手もうひとつの闘い』(ぴいぷる社)
編集『苫米地博士の「知の教室」』(サイゾー)
編集・構成『日本人はもっと幸せになっていいはずだ』(サイゾー)

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