グーグルのAIが「人類滅亡シナリオ」を警告！ 終焉をもたらす4つの脅威とは？

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　最新鋭のAI（人工知能）は“この世の終わり”をどう予測しているのだろうか。グーグルの人工知能「Bard」に問いかけてみたところ、戦慄の4つの“滅亡シナリオ”が導き出された――。

AIが提示した4つの“滅亡シナリオ”

　今年5月からは日本語にも対応したグーグルの会話型人工知能「Bard（バード）」だが、最近には拡張機能も加わり先行する「ChatGPT」を追い上げているようだ。

　英紙「Daily Star」はこのBardに「世界の終わりがいつどのようにして来るのか」と質問をしてみたところ、このAIは背筋も凍る4つの“滅亡シナリオ”を提示したのである。

　将棋や囲碁で人間よりも効果的な“次の一手”を指せるAIが人類文明の未来を予測した戦慄のシナリオが以下の通りだ。

自然災害

　大規模な小惑星の衝突、超火山の噴火、あるいは世界的なパンデミックはすべて人類を滅ぼす可能性があり、大規模な小惑星の衝突は、広範な破壊と生命の喪失を引き起こし、人類の絶滅につながる可能性さえあるとBardは指摘する。

「6600万年前のチクシュルーブ小惑星衝突が恐竜の絶滅の原因になったと考えられています。超火山の噴火は、大量の灰と塵を大気中に放出し、太陽を遮り、地球規模で火山の冬を引き起こす可能性があります。これは広範な不作や飢餓につながり、人間が生き残ることを困難にする可能性があります」（Bard）

　純粋な自然災害だけでなく、パンデミックについても警鐘を鳴らしている。

「致命的な病気の世界的なパンデミックは、何百万人もの人々を殺し、世界社会を混乱させる可能性があります。新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、病気がいかに早く世界中に広がり、広範な混乱を引き起こす可能性があるかを示しています」（Bard）

核戦争

「2つ以上の大国間の核戦争は、直接的に、あるいはその結果として起こる核の冬を通じて、世界の終焉を招く可能性があります。核兵器は非常に強力であり、広範囲にわたる破壊と人命の損失を引き起こす可能性があります」（Bard）

　核戦争の直接の被害に加え、それに続く“核の冬”で人類が滅亡する可能性をBardは指摘する。

「大規模な核戦争が起これば、瞬時に数百万人が死亡する可能性があり、その結果として生じる放射能被爆によりさらに多くの人々が死亡する可能性があります。大量の灰や塵が大気中に放出され、太陽が遮られ、地球規模の核の冬が引き起こされる可能性があり、その結果、広範囲にわたる不作や飢餓が引き起こされ、人類の生存が困難になる可能性があります」（Bard）

“核の冬”によって経済的混乱に加えて環境破壊と健康被害が進み居住不可能エリアが増えるという。

「それは広範な経済混乱を引き起こし、世界経済の崩壊につながる可能性があり、これにより各国の再建が困難になり、広範な社会不安につながる可能性があります。 最後に水や土壌の汚染を含む広範な環境被害を引き起こす可能性があり、一部の地域では人間の居住が困難になり、生存者の長期的な健康問題につながる可能性があります」（Bard）

気候変動

「気候変動に対処しなければ、海面上昇、異常気象、大量絶滅などの壊滅的な出来事が起こる可能性があります。これらの具体的な影響に加えて、気候変動は政府の機能を困難にし、世界経済システムを混乱させることによって文明の崩壊を引き起こす可能性もあります」（Bard）

　しかし環境改善については今からでも遅くはないという。

「温室効果ガス排出量を削減するために今すぐ行動を起こせば、気候変動による最悪の影響は回避できることに留意することが重要です。しかし私たちが行動を起こさなければ、気候変動の影響はますます深刻になり、人類が地球上で生存することが非常に困難になる可能性があります」（Bard）

人工知能

　そして皮肉なことにBardは自分たちのようなAI（人工知能）もまた、人類文明にとっての脅威になると指摘する。

「人工知能は最終的に人間の知能を超えるほど知能が高くなり、人類を排除することを決意する可能性があると信じている人もいます。AIが人間の知性を超えて賢くなり、人類を排除することを決定する可能性があります」（Bard）

　自律型殺戮兵器の開発によってシナリオの現実味が一気に増してくるという。

「これはSFではよくあるシナリオですが、一部のAI研究者の間では深刻な懸念でもあります。AIは人間の介入なしに殺害できる自律型兵器の開発に使用される可能性があります」（Bard）

　さらにAIが生物兵器の開発に活用されるという。

「これは偶発的または意図的な軍拡競争につながり、最終的には核戦争につながる可能性があります。AIは生物兵器やその他の新しい危険な兵器の作成に使用される可能性があります」（Bard）

　絶望の未来しかないように思えてくるが希望も残されているという。

　AIは人類は自らを滅ぼす力を持っていると同時に、「世界の運命は人類の手中にある」として、人類が起こり得るすべての課題を克服できることを明言している。

　加えてAIは「決定的な答えはない」とも述べ、世界の終わりがいつやって来るのか、その時期については正確には特定できなかったのである。AIが提示した“滅亡シナリオ”が永遠にやってこないことを願うばかりだ。

参考：「Daily Star」ほか

文＝仲田しんじ

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