巨大隕石の衝突、第三次世界大戦…アチュタナンダ・ダサとノストラダムスの予言類似点

 16世紀インドの高僧であり詩人であり予言者であったアチュタナンダ・ダサは不吉なことに第三次世界大戦の勃発を予言している。ひょっとすると“ハルマゲドン”を予言したノストラダムスとの間にシンクロニシティが起きていたのだろうか――。

■アチュタナンダ・ダサとノストラダムスのシンクロニシティ

 インドの高僧にして予言者であったアチュタナンダ・ダサ(1510-1631)は、『バヴィシャ・マリカ(Bhavishya Malika)』いう事実上の予言書を書き遺し、その的中率はほぼ100%といわれている。ちなみにダサは死亡時に121歳という超長寿であったことになるが、出生時については諸説あるようで、驚くべきことにさらに長寿であった可能性もあるようだ。

アチュタナンダ・ダサ 画像は「YouTube」より

 318にもおよぶダサの予言の多くは過去のものとなってしまったが、現在以降に起こるとされている主な予言は23にのぼるという。

 ダサによれば現在は破壊の時代であり、その後に続く千年の平和の時代を前に今後しばらくは戦争や災害、疫病、飢饉、隕石の落下などの壊滅的イベントに見舞われることになるという。

 そうした終末論的な不吉な予言の数々は、同じく世界の終わりとしての世界最終戦争“ハルマゲドン”を予言したフランスの大予言者、ミシェル・ド・ノストラダムス(1503-1566)に相通ずるものがある。

ミシェル・ド・ノストラダムス 画像は「Wikimedia Commons」より

 共に同じ時代を生きた中世の大予言者であった2人がお互いを知っていたということはあり得そうにないが、その似通った予言の内容には“シンクロニシティ”が働いていたのだろうか。

 インドメディア「Webdunia」や「Knowledge Showledge」の記事などによれば、アチュタナンダ・ダサとノストラダムスに共通する予言は主に4つあるようだ。

●巨大隕石の地球衝突
  ノストラダムスは巨大隕石の地球衝突を予言しており、一説によればそれが2069年ともいわれている。

偉大な山、七つのスタジアムの周り
平和、戦争、飢餓、洪水の後
それは遠くまで広がり、大国を溺れさせ
古代遺物とその強力な基盤さえをも

 ノストラダムスの『諸世紀』第1章69篇によると平和が破られた後の戦争、飢餓、洪水の後に巨大隕石の地球衝突が起きることが暗示されている。

 もちろん大惨事となるが、皮肉にも半ば強制的に戦乱は収まり、“72時間”の暗闇の後に平和が訪れるという。

 一方でダサによれば、もう1つの太陽と見紛う巨大隕石がベンガル湾に落下し、オリッサ州を水没させる大惨事が起きるという。

 海水面は上昇し世界は“7日間”暗闇に包まれ、大規模な自然災害と戦争が起こり、土星がみずがめ座に入ると第三次世界大戦がはじまるという。また北米の広大な地域が洪水に見舞われる。

●偉人がインドで生まれる  

3つの水の星座から人間が生まれる
彼は木曜日を休日として祝う
彼の名声、賞賛、支配、権力は増大するだろう
陸でも海でも、東方に災難をもたらす

『諸世紀』第1章50篇によると、三方を海に囲まれた島(半島)で偉大な聖人は生まれることになるという。その場所こそがインドであり、彼の評判は支持はますます強くなって海外でも彼に比肩する者は皆無であるという。

 ダサの『バヴィシャ・マリカ』によれば、子供のいないヨガ行者がヒンドゥー教のトップとなり、優れたリーダーシップを発揮して宗教を通じて世界平和を促進するということだ。

画像は「Webdunia」の記事より

●第三次世界大戦
 ノストラダムスのは予言の中に「第三次世界大戦は約7カ月続くだろう。これで何百万人もの人が死ぬだろう。 多くの国が地球上から消滅し、残った人々が新たな生活を始めることになるだろう」と解釈できる記述があるという。

 そしてもちろん空から“恐怖の大王”がやって来る「ハルマゲドン予言」もある。現在のウクライナとイスラエルの戦火が世界に波及する日は近いのか。

 ダサの『バヴィシャ・マリカ』では中国はイスラム諸国13カ国とともにインドに攻撃を仕掛けて第三次世界大戦に発展するという。

 土星が2020年にみずがめ座へ入ったことがこの流れの引き金になっているということで、不吉なことに2022年に始まったロシアのウクライナ侵攻によって近い将来の第三次世界大戦が決定づけられたとの解釈も成り立つという。戦争はみずがめ座への入座から「6年6カ月」続くということで、2026年半ばまでは国際情勢は予断を許さないことになる。

「Knowledge Showledge」の記事より

●ヒンドゥー教が世界宗教になる

海の名前の宗教が勝つだろう
アダルンカティフの息子の宗派に対して:
頑固で嘆く宗派は恐れるだろう
AとAによって負傷した2名のうち

『諸世紀』第10章96篇によると、海の名前の宗教(ヒンドゥー教)が世界を支配するようになるという。

 たとえばロシアは共産主義とロシア正教を放棄してヒンドゥー教を導入するという。

 そして南インドの指導者が地球全体を維持するために立ち上がるということだ。

 一方でダサによれば第三次世界大戦を経て中国はいくつかに分割され、パキスタンは事実上消滅するという。ロシアはヒンドゥー教に改宗し、ヨーロッパの人口はきわめて少なくなるという。こうして戦乱が収束すると千年の平穏無事な世界が訪れるというのである。

 ダサは今後インドとヒンドゥー教が世界で重要な地位を占めることを予見しており、それはノストラダムスも認めていることになりそうだ。ともあれ現在進行形で進む世界の混乱をこの2大予言者が予見した通りにさせてはならない。

参考:「Webdunia」、「Knowledge Showledge」ほか

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文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター @nakata66shinji

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