人は死ぬ直前、どんな夢を見るのか? 末期患者の調査で判明した「亡き家族との再会」「怪物に引きずられる」戦慄のビジョン

死が近づいてくると心身にどんな変化が訪れるのか――。新たな研究によると、死期が迫っている者の見る夢には一定のパターンがあるという。
■終末期患者が見る夢の共通パターン
死が迫った時、一体何が起こるのだろうか――。
今回、科学者たちは人生の終わりに近づくにつれて見るであろう夢を明らかにした。
イタリア地方保健局とボローニャ大学の研究チームが今年3月に「Death Studies」で発表した研究では、末期患者の介護者200人以上を対象に、彼ら彼女らの「終末期における夢とビジョン(End-of-life dreams and visions:ELDV)」について調査を行った。
「ELDVは重要な関係性を築く可能性を秘めています。ELDVについて話すことで、患者は象徴的な表現方法を通して、普段は口にできない話題に触れることができるようになり、理性的な言葉による障害を回避できます。理性的な言葉は、否認などの防御的な反応を引き起こす可能性があるからです」(研究論文より)
臨死体験やその際に人々が経験する幻覚については、すでにいくつかの研究が行われている。しかしこれまで人が死期が迫った時に見る夢についてはほとんど知られていなかった。
「ELDVは広く蔓延しており、人間関係において重要な意味を持つにもかかわらず、文化的にも臨床的にも明確な理解がまだ得られていません」(研究論文より)
ELDVは死期が近づく意識明晰な患者が報告する一貫性があり感情的に意味のある体験であるが、その解釈と臨床的管理は依然として不明確である。
「患者は、嘲笑されたり、批判されたり、混乱していると見なされることを恐れて、これらのことを打ち明けるのをためらうことが多く 、打ち明けたとしても、その重要性を過小評価する傾向があります」(研究論文より)
その真相を突き止めるため、研究チームは緩和ケア医、看護師、心理学者239人を対象に、末期患者が語った夢について調査を行った。
調査結果からは、いくつかの共通するテーマが明らかになった。
まず多くの患者が亡くなった愛する人との出会いを経験していた。
たとえばある専門家は、先だった夫が「君を待っているよ」と言う夢を見た患者の話を語り、研究者たちはそれを心の平安と死の受容の兆候と解釈している。
また扉、階段、光など周囲の変化を象徴する物体を見たという報告も多かった。
たとえば、ある患者は「光に満ちた開いた扉に向かって裸足で登っていく」様子を描写した。
研究チームによると、これらのテーマは人生の終末期を迎えている人々に心理的な安らぎと生きる意味をもたらす可能性があるという。
それらの夢の中には少数ではあるが、不安を掻き立てるものや、苦痛を与えるものもあったという。
「ある参加者は『母親の顔をした怪物が私を引きずり下ろす』夢を見た患者のことを思い出した。専門家は、そのイメージは未解決の感情的な葛藤や手放すことへの恐怖を反映していると解釈した」と研究チームは説明する。
それとは対照的に、ほかの夢は美しさや静けさを伝えており、多くの場合、自然や象徴的なイメージを通して表現されていた。たとえば、ある患者は「白い海岸線を疾走する馬」を見たという。

こうしたビジョンの意味は依然として不明であるが、医療従事者数名が提案を行っている。
「参加者の中には、慰めとなる夢、特に亡くなった愛する人が登場する夢は、心理的・精神的な対処メカニズムとして理解できるかもしれないと示唆する者もいた」と研究者たちは説明した。
また「苦痛を伴う幻覚は、満たされていない臨床的または感情的なニーズを示している可能性がある」ということだ。
総じてELDVは穏やかで安らかな内容であるのは救いとも言える。お迎えが近い時期の残り僅かの日々はぜひとも平穏無事に過ぎ去ってほしいものである。
参考:「Daily Mail」ほか
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2024.10.02 20:00心霊人は死ぬ直前、どんな夢を見るのか? 末期患者の調査で判明した「亡き家族との再会」「怪物に引きずられる」戦慄のビジョンのページです。夢、臨死体験、終末期医療などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで

