精神生命体サファイアとの交流、異星人キア…!? 80年末に北米で頻発したUFO目撃事件とは
――オカルト界の重鎮・中津川昴が考察
■UFOゲート事件−フロリダ州ガルフ・ブリーズ−
日本でも1980年中頃〜1990年代初頭において特筆すべきことと言えば、水曜スペシャル以降の世界冒険譚を引き継ぐUFO特番シリーズや埋蔵金伝説、子供向けアニメや中高生向けドラマには超能力SPから昼帯の幽霊特番などを覚えていらっしゃる中高年の方々も多いと思う。筆者も毎回食い入るようにTVに張り付いて見ていた覚えがある。中には両親がそういったことにほとんど興味がなかったか、裏番組の野球中継などにチャンネルを取られて、見れなかった悔しい思い出もあっただろう。その後、ビデオレンタルの時代を迎えた。誰しもTV番組に飽きていた頃、海外の映画やドラマにハマったファンも多かっただろうと思う。その中でもUFO特番や米国SciFiドラマシリーズを眺めていたのが、昨日のように思い出されるのではないだろうか。
そんな80年代の末に、事件は起きていた。米フロリダ州ガルフ・ブリーズ(直訳すると海風ということになるけれど)という片田舎の街に降って湧いたUFO母船襲来事件が発生し、ほば毎日のように地元紙、タブロイド紙、TVのニュース番組などに取り上げられ、写真やビデオを撮影していた目撃者のエドワード・M・ウォルター氏は各局から引っ張りだこで、もちろん日本のTV局・雑誌出版社からも取材が殺到していたに違いない。その圧倒的に間近で撮影されたと思われるUFO母船数機が、上空や道路上に浮かぶ姿を写真などで見た覚えのある方も多いだろう。更には地元住民も赤く光る怪しげな光が空中を漂っている光景を目の当たりにし、総勢数万人が目撃したという全米でも珍しいUFOスポットだ。
■UFO懐疑派からの圧
ところで、当初、全米UFO協会などは情報を口コミや雑誌、タブロイド紙などから集めて、目撃者からの手紙や写真、ビデオテープに、直撃インタビューの記事などあらゆるデータが残されている中、第一発見者に対する個人攻撃や誹謗中傷も多くあった。その筆頭にあったのがプロジェクト・ブルー・ブックの監修者の故J・アレン・ハイネック博士の団体で、全米で目撃されるUFO事件の大半を「金星や飛行機のジェット雲、火球や人工衛星」などの見間違いと指弾して、不評を買っていたこともあり、またエド氏が自宅に飾っていた紙製のUFO模型を発見した雑誌や新聞記者が彼の「捏造」を疑う記事を出したりして口撃していたが、同地域に在住している市民は一様に目撃者の多さや、複数の目撃証言からUFO写真の信憑性には「捏造」を疑うような言葉は出てきても、UFO現象全体を疑う市民はいなかった。
ところがある時から、それまでとは全く異なる視点で、このUFO頻発事件を扱うようになり、最近だと「UFOゲート事件:ガルフ・ブリーズ6」(2020)と呼ばれる6人の男女とその極めて特殊なストーリーがカバーアップされ始めて、UFO目撃談は意外な方向へ向かうこととなった。
■NSAエージェントが世界の終わりを観測
このガルフ・ブリーズ6(シックス)とは、1990年7月9日、西ドイツのアウグスブルクにある第701軍事情報旅団の米軍事情報分析官で、米安全保障局NSAに所属していたが、どういうわけか世界の終わりを確信した6人は、奇妙な騒動を巻き起こすこととなった。詳細は、『ガルフブリーズ〈6〉運命の予言 』(ムー・スーパー・ミステリー・ブックス、バンス・デービスら著)に譲るが、筆者も90年代に多くのTV番組や書籍、海外新聞などからその事件を知ることになった。
現在でもこの謎多き事件に関しては、必ずしも解決されたとは思えない状況である。なぜなら、この6人のエージェントは基地内で進行していたある種の洗脳実験の被験者であり、何らかのプロジェクトに巻き込まれていたからだが、どうやら諜報機関として「ウィジャ・ボード(西洋コックリさん)」の扱い方を学び、精霊や天使、異星人の精神生命体サファイアと名乗る存在と通信を行なっていたことが後に明らかにされている。
■西洋コックリさんを用いた精神生命体サファイアとの交流とその後
西洋コックリさんは数字やアルファベット、Yes/Noクエスチョンを通して高位もしくは下位の存在とコミュニケーションを取る手段の一つであるけれど、日本では小学生の間で一時期流行り、集団ヒステリーなどの原因として禁止された経緯があるので覚えていらっしゃる読者諸氏も多いことだろう。
事件の発端は1990年7月20日北米ノースウェスト・フロリダ・ニューズ社が伝えた「6人の反米AWOL(無断離脱)兵士を殺害する」というタイトルで、諜報機関からの脱走に対する罪状で起訴されるという記事であった。
さかのぼること11日前の7月9日、第701軍事情報部隊に休暇なしで欠席した6名の分析官が基地から脱走を図ったという物だ。ケネス・ビーソン上等兵、ヴァンス・ディビス上等兵、アネット・エクルストン軍曹、マイケル・ヒュークシュタット一等軍曹、クリス・パーロック一等軍曹、ウィリアム・セッターバーグ一等軍曹らは西ドイツから無許可で帰国し、テネシー州チャタヌーガへ行き、そこでバンを購入し、陸路で当時注目のUFOスポット出会ったフロリダ州ガルフ・ブリーズへ向かった。彼らのほとんどは以前フロリダ州ペンサコーラにあるNASカーチス海軍航空基地で基本的な訓練を受けていたので、その地域は見慣れた場所だった。
残念ながら移動中、交通渋滞に巻き込まれ、バンのテールランプ故障が元で交通警察の検問で、運転手のヒュークシュタット一等軍曹がIDチェックされると、すでに当局から脱走の罪で追跡されていたため、敢え無く拘束されることとなった。彼はジョージア州フォートべニング基地に連行され隔離された上、監禁されることになりました。残りの5人も程なくして別々の場所で監禁されましたが、家族はメディアに窮地の彼らの状況をリークし、キャスマン上院議員・ドール上院議員からの反応をもたらすまでは均衡を保っていたようだ。
驚くことに、逮捕から三週間後に開かれる軍事法廷で厳しく罰せられる代わりに、フォート・ノックス基地から退去させられている。当時の上官、コリン・パウエル大佐がこの信じられない評決に異議を唱えたため、結局彼らは脱走兵として罰せられる事となり、米軍内の階級は最低に落とされ、半月分の給与は没収された。以来、軍当局は調査の議論を拒否している為、詳細は分かっていないが、まさかガルフ・ブリーズのUFO見たさ、MUFONの年次UFO大会に出たいが為だけに脱走し、命を危険に晒したとは言えない訳だが、後のFOIA(情報自由化法)申請によって機密書類1600ページの内、1400ページが機密解除され、その驚くべき内容がつまびらかにされた。
彼らの話はかなり長いので、ここではかいつまんで解説する。1995年に出版されたヴァンス・ディビス元上等兵の自伝によると、彼らが脱走したのはもっと早くて、西ドイツの基地で失踪したのが分かったのが7月9日だったようだ。そして、彼らの個室には大統領宛の書簡が残されており、それが米国へ無断帰国した後に機能するようにしておいた模様だ。
■ディビス少年が交信した異星人キアの物語
このディビス元上等兵は、10代の頃からニューヨークのアレックス・メルクリンガー学校で開催されていたシルバー・マインド・コントロールを受講し、活発な想像力を通じて自己催眠術のテクニックを習得している。
彼はトランス状態でキアという名の緑色の肌をして、黄色の衣を着たエイリアンの女性と会っている。その際、彼女はディビスに彼らの星の話をしていたようだ。キアは地球から45光年離れた恒星系の惑星から地球へ宇宙船でやって来たことがあるが、別の人類に破壊されたとしている。
彼女の種族キアシオンは惑星同盟が人類を助ける為に地球へ向かっていたテレパス(テレパシー能力者)だったようだ。彼らは1992年後半までに到着する予定だったが、キオシアン文明の持つ母船には通常一隻あたり3,000人を収容し、計5機の船団に縮小されていたという。残念ながら彼女の夫は殺害されたため、彼女は息子と二人でこの小さな艦隊の司令官になり、彼女は3機を指揮し、残りの2機は成長した息子が指揮することになった。そしてこの通信を通じて、ヴァンス・デイビスの精神的な守護者になっていったようだ。
■精神生命体サファイアが示した1998年までの未来世界
彼ら6人が米国で逮捕された際、審問官が一人ずつ面接を行い、無断脱走に到るまでの経緯を知る事となったが、その中心的な役割がウィジャ・セッション(西洋コックリさん)であったことが証明されていて、帰国するための作り話ではないことが判明している。
その中で、精神生命体サファイア(旧約聖書の預言者エゼキエル)が語った内容は驚くべき未来予知であり、当時まだ発生していなかったイランでの地震に伴う正確な死者数(292,236人)と地震の規模を述べていて、6人がトランス状態で交信していたと確信している。また彼らが「神の意志の道具として行動する為に選ばれた」と感じた為、軍への遵法精神や約束を、それより低いものに感じ始めていたのだ。その為、1989年、ドイツの基地でプロジェクトを遂行中、ディビスは「物理的な世界と精神的な世界の境界線」がぼやけていることを感じ始めていた。またディビスは生まれ変わりを信じ、彼は前世で神々に犠牲にされたと信じていたようだ。さらに米国政府はエイリアンとの騒動の渦中にあり、実際、働いている現場のNSAで見つけられると信じていた。
サファイアは、来るべき世界最終戦争について警告し、人類は進化の一歩を踏み出そうとしていたと語っている。多くの異星人が地球の軌道上、地上、もしくは地下にいて、彼らとテレパシーを通じて接触していた。そこでは2つの異星人グループが存在し、米国政府と同盟関係にあり、無垢な人々を拉致して医療実験を行なっていたことを指摘している。サファイアは、彼ら6人がその件を疑っていたので、米国政府と異星人との密約について語ったようだ。そこで1998年に偽のメシアが姿を現すことになると述べ、欧州を離れるように彼らに助言している。ただUFO見たさや、UFO大会に出たいからではなく、その地域をよく知っていて、親戚が住んでいたから避難したと言う証言が脱走の主な理由としては、正しい。
■NSA上層部は知っていた
第701軍事情報旅団の米軍事情報分析官に西洋コックリさんを習得させ、サファイアと交流させて未来情報を引き出し、1998年に現れるであろう偽メシアを抹殺することこそが、NSAの本来の至上命題であったことが、その後に判明しているが、NSAの見解は、彼ら6人は洗脳プロジェクトの工作員で、被験者に過ぎないと、実験の一部であった可能性を示唆している。サファイアの言う「神はあなたが世界を変えるのを助けるであろうと私に示した」予言を実行しただけだったとうそぶいている。
■人類の裏歴史
NSA当局は早い段階で、脱走の件も書簡の発見も実験の一部で、彼らの追跡も織り込み済みだったとしている。実際、西ドイツから航空機で帰国する際、事前にサファイアが「飛行機内に工作員がいる」と言う情報をもたらしており、監視されていたこと、状況が全て筒抜けであったことが判明している。彼らがNSAに加入した際に教えられたことは「歴史の中で再訓練された」というものだった。いわゆる、裏の世界史、真の世界史を紐解くことで、アメリカの成り立ちを再認識することだった。その訓練の中で「地球の歴史」も知る事となり、我々人類は全て複製できない、または操作できない特別な遺伝子を持っていて、それはイエスの遺伝子を持つ子孫であり、他の惑星からこの星にやってきて、他の宇宙から切り離された」ことを教わっていたようだ。
この件に関しては1ドル紙幣の裏側にある「プロビデンスの目とその下の13層のピラミッド」の上下にラテン語で描かれている「ANNUIT COEPTIS」「NOVUS ORDO SECLORUM」に隠されていると筆者は考えている。これに関してはまた別の機会に述べたい。
※当記事は2021年の記事を再編集して掲載しています。
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