閉鎖したコーヒー店の壁の中から「裏切り者のデスマスク」が発見される

画像は「Google Maps」より

市街地のコーヒーショップで起きた歴史的発見

 イギリス、ウースターのハイストリートにある、かつて大手コーヒーチェーン「コスタコーヒー」の店舗として使用されていた建物で、17世紀の「デスマスク」が発見された。

 この建物は、かつてはゴールデンライオンというパブだったが、その後コスタコーヒーの店舗として使われていた。そして、コスタコーヒーが閉店し、1年以上前から閉鎖されていた。

改装工事中に壁の中から発見されたこの仮面は、1651年のウスターの戦いに関与したとされるウィリアム・ガイズのものであると考えられている。現在、仮面を博物館に移して保存するための作業が進められているが、壁からの取り外しは容易ではないようだ。

仮面の主は「裏切り者」?

 記録によると、ガイズは仕立て屋として働きながら王党派を裏切り、オリバー・クロムウェル率いる議会派に協力し、ウスターの戦いの勝利に貢献したとされる。しかし、その後、彼は裏切り行為によって絞首刑に処せられたという。皮肉なことに建物内には、この史実を説明するプレートとともに、ガイズのデスマスクのレプリカも飾られていた。

 ウスターの戦い協会の会長であるダニエル・ダニエルズ氏は、「建物の所有者と管理者は、仮面の移設について非常に協力的であり、石工の協力を得て、後世に保存できるよう最善の方法で仮面を取り外す予定だ」と述べている。

 ウスター市議会の広報担当者は、「ウスターの戦い協会および建物の所有者と協力し、オリジナルとレプリカの両方の仮面を損傷することなく、現在の場所から移動できるよう努めている。仮面の移動には、指定建造物の同意が必要となる。安全に移設が可能であれば、一般の方々がより容易に見学し、その歴史的意義を理解できるよう、より目立つ場所に設置する予定である」と述べている。

 ちなみに、このコスタコーヒーの店舗とスタッフは、近隣の新しい場所に移転している。

 歴史のいたずらか、それとも必然か、街角のコーヒーショップで偶然発見された「死の仮面」。歴史のロマンを感じずにはいられない。

【参考記事】
Daily Star

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【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】

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文=黒蠍けいすけ(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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