ロボット犬 vs ドローン、花火合戦が未来の戦争を予見? スカイネットは現実になるのか

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画像は「X」より

 中国のソーシャルメディアで、ロボット犬とドローンが花火で戦う動画が拡散され、話題を呼んでいる。SF映画のような光景だが、AIを搭載した兵器が戦争の主役となる未来が、すぐそこまで来ているのかもしれない。まるで、映画『ターミネーター』で描かれたスカイネットの出現を予感させるような出来事だ。

ドローンとロボット犬の花火合戦、近未来の戦争を予見

 動画の撮影場所は不明だが、花火を搭載したドローンと、背中に花火発射装置を搭載したロボット犬が、互いに攻撃をかわしながら戦う様子が映っている。ドローンは弧を描いて移動し、ロボット犬を翻弄する。まるで、ゲームのような光景だ。2体のロボットが手動で操作されているのか、自律的に動作しているのかは不明だが、近未来の戦争の姿を予見させる映像として、多くの議論を呼んでいる。

 サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)によると、ソーシャルメディアでは「最初の機械戦争」「AIによる現代戦争の幕開け」といったコメントが寄せられ、ドローンの優位性や配備方法などについても憶測が広がっている。スカイネットのようなAIが、兵器を操る未来は本当に来るのだろうか?

民間技術の軍事利用、中国の思惑

 動画に登場するドローンとロボット犬は、いずれも民間用として開発されたものだ。ドローンはDJI製、ロボット犬はUnitree製とみられる。両社とも中国の企業であり、技術は民間利用のみを目的としていると主張している。

 昨年、深センに拠点を置くDJIは、ウクライナ紛争で自社製品が軍事利用されていることを受け、ロシアとウクライナでの事業を停止した。技術系メディアInteresting Engineeringは以前、ロボット犬に銃を搭載し、標的に発砲させることが可能だと報じている。中国は、ドローンとその部品の輸出規制を強化し、軍事利用を防ごうとしている。

 しかし、SCMPによると、中国北方工業集団公司(Norinco)などは、偵察や輸送、攻撃などの軍事作戦を支援できるロボットオオカミを開発しているという。

 中国軍は昨年、カンボジアとの合同軍事演習で、Unitree製のロボット犬2機種を公開した。これは、中国が近い将来、ドローンを軍事利用する意図を明確に示すものだ。マイクロソフトのヘッドマウントディスプレイ(HMD)方式の複合現実ウェアラブルコンピュータ、HoloLensのような比較的害のない技術でさえ軍事利用されていることを考えると、ドローンやロボット犬が戦場で活用されるようになるのは時間の問題だろう。まるで、スカイネットがひそかに軍事力を蓄えているかのような、不気味な印象を受ける。

 中国は、これらの兵器の主要供給国になろうとしている。アメリカは、この動きにどう対応するのだろうか? 米中間の技術覇権争いは、新たな局面を迎えているのかもしれない。

参考:yahoo.com、ほか

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