米国防総省が“卵型UFO”の調査を発表——その真相とは?
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先日TOCANAでもお伝えした、アメリカ空軍の退役軍人ジェイク・バーバー氏が回収したと主張する“卵型のUFO”について、アメリカ国防総省(ペンタゴン)が調査を進めていることを明らかにした。この発表はUFOおよび未確認空中現象(UAP)に関する報告の中でも特に注目されている。
“卵型UFO”を目撃したパイロットの証言
2024年1月、元軍用ヘリコプターのパイロットであるジェイク・バーバー氏は、自身が秘密作戦に関与し、異星技術とみられる物体を回収する任務にあたっていたと証言した。彼によると、飛行中にエンジンや熱源を持たない“白い卵型の物体”を高度150フィート(約45メートル)上空から目撃したという。
「私は卵を見た。白い卵だった。それまで見たことがないほど奇妙なものだった」とバーバー氏は語っている。
国防総省の調査とUAP報告の増加
この証言を受け、ペンタゴンは調査を開始。これは国防総省が現在進行中のUAP調査21件のうちの一つに加えられた。これらの調査は、同省の全領域異常解決局(All-domain Anomaly Resolution Office, AARO)が行っており、同組織は2023年5月から2024年6月までの間に757件のUAP報告を受け取ったとされている。そのうち272件は2023年以前に発生したものの、公表されていなかった事例だという。
AAROは、米国防総省とその他の政府機関のデータを統合し、UAPの収集・分析を行う初の公式機関である。ただし、現在のところUAPの報告を行えるのは軍関係者のみであり、民間パイロットがUFOを目撃した場合は、航空管制官を通じて連邦航空局(FAA)が国防総省に報告する仕組みとなっている。一般人の目撃情報を直接受け付ける窓口は存在せず、AAROは「一般向けの報告システムが整備され次第、発表する」と述べている。
政府のUFO情報開示への懐疑的な見方
一方で、ペンタゴンやAAROが本当にUFOに関するすべての情報を開示するのかについては懐疑的な意見も多い。調査ジャーナリストのロス・コールサート氏は、新AARO長官のジョン・T・コスロスキー博士が政府の秘密情報をどこまで公開できるのかは限られていると指摘する。
「彼が公にできる情報は、ペンタゴンが決める。これまでの歴史を見ても、ペンタゴンが積極的に情報を開示してきたとは言えない」とコールサート氏は述べる。また、彼は米政府が数十年にわたり「非人間技術の回収」を隠蔽してきた可能性を示唆し、近年のUAPに関する政府の姿勢には矛盾が多いと批判している。
UFO報告と政治の関係
特に2024年には、トランプ政権が関与したとされるニュージャージー州などで発生した謎のドローン群について、政府が「FAA承認済みのドローンにすぎない」と発表したことも疑惑を呼んでいる。
公表された757件のUAP報告のうち、AAROは約300件を「気球や鳥、ドローンなどの誤認」として却下。また400件以上はデータ不足のため調査継続が困難となり、最終的に残された21件の事例が現在も調査対象となっている。その中には、バーバー氏の目撃した“卵型UFO”も含まれている。
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こうした中、米議会ではUFO情報の機密解除を求める動きも進んでいる。最近、新たに設立された機密情報解除タスクフォースのリーダーとして、フロリダ州選出のアンナ・ポリーナ・ルナ下院議員が任命された。同議員は、「政府の秘密主義を終わらせ、真実を明らかにすることに尽力する」と強調している。
さらに、下院監視委員会のジェームズ・コマー委員長は「ルナ議員は真実を追求し、秘密の時代を終わらせることに尽力している」と述べ、UFOに関する機密解除の進展に期待を寄せている。
今後の展開は?
今回のペンタゴンの発表により、UFOやUAPに関する議論はさらに活発化しそうだ。特に2024年のトランプ政権の動向や、今後の議会の対応次第では、米政府がどこまで情報を公開するのかが問われることになる。
バーバー氏の“卵型UFO”の真相は明らかになるのか。そして、政府は本当にすべての情報を開示するのか。今後の動向に注目が集まる。
参考:Daily Mail Online、ほか
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2024.10.02 20:00心霊米国防総省が“卵型UFO”の調査を発表——その真相とは?のページです。ペンタゴン、卵型、UAPなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで