UFOは“海の秘密ルート”を使っているのか?― 専門家が語る「USOハイウェイ」という名の海底回廊

UFO(未確認飛行物体)ならぬ、「USO(未確認潜水物体)」という言葉をご存知だろうか。これは、水と相互作用したり、空中と海中を自在に行き来したりするUAP(未確認異常現象)を指す言葉だ。
2004年のニミッツ「ティックタック」事件や、2013年にプエルトリコで撮影されたサーマル映像など、UAPが海に接近、突入し、さらには海から再浮上する様子を捉えたとされる事例は後を絶たない。
もしこれらの現象が本物だとしたら、彼らは一体どこを移動しているのだろうか?そして、なぜ海は彼らにとって完璧な隠れ蓑となるのだろうか。
なぜ海なのか?― USOにとっての“完璧なステルス空間”
海は究極のステルス環境を提供する。レーダー波や光を吸収し、音を消し、広大で交通量の少ない移動空間を確保できる。
さらに、米国やNATOのセンサー網の多くは、空中からの脅威に焦点を当てており、水中や水面近くには監視の空白地帯が生まれている。かつてソ連の潜水艦を探知するために張り巡らされた海軍の水中聴音器ネットワーク(SOSUSなど)も、すべての沿岸域をカバーしているわけではなく、そのデータのほとんどは機密扱いだ。要するに、海は生まれながらにして「死角」なのである。
USOの挙動が報告された主な事例には、以下のようなものがある。
ニミッツ「ティックタック」事件(2004年):空母のパイロットたちが、翼のない滑らかな物体と、まるで何かが水面直下にあるかのように「かき乱される」海面を目撃した。
アグアディヤ事件(2013年):プエルトリコで撮影されたサーマル映像には、物体が夜間に陸と海の上を低空飛行し、海に入った後、2つに分裂する様子が記録されている。
シャグハーバー事件(1967年):カナダのノバスコシア州で、物体が水中に降下していくのが目撃されたが、ダイバーによる海底調査では残骸は一切発見されなかった。
専門家が指摘する「USOハイウェイ」の候補地
これらの事例や、海底地形、交通パターン、インフラなどに基づき、専門家はUAPが利用する可能性のある、いくつかの「USOハイウェイ」を指摘している。これらはUAPの存在証明ではないが、データに基づいた、異常な活動が追跡されにくく、かつ日常的な交通と誤認されやすいゾーンである。
沿岸に隣接する深い海溝
プエルトリコ海溝:大西洋の最深部。アグアディヤ事件の現場に近く、航空・海上交通路が集中している。
モントレー海底谷(カリフォルニア州):軍の試験海域や航路に隣接する深い谷。夜間の霧が発生しやすく、視界が悪い。
トンガ、フィリピン、千島・カムチャツカ海溝:水深が極めて深く、水上交通が少ない太平洋の回廊。
海底ケーブルとセンサーが集中する要衝
世界のインターネットを支える海底ケーブルは、沿岸の「陸揚局」に集約される。これらのゾーンでは、調査船や遠隔操作無人探査機(ROV)による保守活動が常に行われており、その「ノイズ」が異常現象を覆い隠す可能性がある。
軍事演習海域とセンサーが敷設された航路
多くのセンサーが設置されている場所には、同様に多くの「デコイ(おとり)」も存在する。ドローン、気球、訓練用の標的、フレア、そして機密扱いのテストなどだ。これらの混在は、異常を検知する一方で、分析を混乱させる原因にもなる。南カリフォルニアやバージニア岬などがその典型例である。

センサーは“何か”を見逃しているのか?
NASAや米国防総省のAARO(全領域異常解決局)も指摘するように、現在のデータは一貫性がなく、センサー間の同期も取れていないのが現状だ。夜間、ピンボケしたカメラで撮影された一つの光点が「三角形のUFO」に見えたり、水面の反射が物体に見えたりすることは珍しくない。
USOの存在を証明するには、ビデオ、レーダー、赤外線、音響、そして船舶の追跡データを、同じ時間枠で同期させた「マルチセンサーによる捕捉」が不可欠となる。
ほとんどの「USO」騒動は、ドローン、気球、鳥、あるいは日常的な軍事活動として説明がつくものも多い。しかし、水との明確な相互作用を示しながらも、未解決のままの事件が少数ながら存在することもまた事実だ。もしUAPが本当に海を利用しているのなら、我々が見るべき場所は、深い沿岸の谷や、ケーブルが集中するゾーン、そして軍事演習が頻繁に行われる海域なのかもしれない。
我々が空を見上げている間にも、彼らは深海の闇を静かに滑空しているのだろうか。本当の謎は、我々の足元に眠っているのかもしれない。
参考:Anomalien.com、ほか
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2024.10.02 20:00心霊UFOは“海の秘密ルート”を使っているのか?― 専門家が語る「USOハイウェイ」という名の海底回廊のページです。USO、未確認潜行物体、UAPなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで
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