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澤田真一

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物乞い

 インドネシアを旅行したことがある人なら、この国は物乞いが非常に多いということを知っているだろう。時には幼い子ども、老人、障がい者の物乞いが飲食店に入って外国人旅行者に手を差し出すこともある。だが、彼らに同情して金を出してはいけない。なぜなら、インドネシアの物乞いは外国人の想像以上に稼いでいるからだ。

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画像は、ワラン氏を報じた「Tribunnews」より

 去年、インドネシア全土を騒然とさせたワラン・ビン・キロンという人物がいる。ワラン氏は車椅子の相棒と共にジャカルタで物乞いの「仕事」をする人物だった。

 そんなワラン氏が、当局に保護された。彼は事情聴取を受け、そこで驚きの素性が暴かれていく。ワラン氏の所持金は、何と2500万ルピア(約22万円)に達していた。

 しかもそれは、わずか半月で稼いだ額だという。


■ジャカルタのカリスマ物乞い

 ワラン氏は「この金は物乞いで稼いだ金ではない。牛や羊を売って稼いだものだ」と主張する。

 それは確かに事実だ。だが資本となる家畜を購入した資金は、やはり物乞いで得た収益によるものだというのが間もなく判明する。

 この衝撃的なニュースはあっという間にインドネシア全列島を駆け巡り、ワラン氏は「カリスマ物乞い」として注目された。新興国インドネシアで、一庶民が日本円換算で20万円以上もの資産を持つことは容易ではない。そこまでいけば、この国では中間層以上と見なされる。ちなみにジャカルタ州の2014年最低法定賃金は月244万1301ルピア(約2万1500円)である。

 つまり、インドネシアでは物乞いは「花形職業」と化してしまっているのだ。

私が物乞いになった理由は、より簡単に金が稼げるからだ

 ワラン氏は大手ニュースメディアの取材に対して、そう答えている。

ワラン氏を伝えたTV「YOU TUBEより」


■新大統領の課題

この金を元手に、ホンダ・ジャズを買いたい

 ワラン氏はさらに、そう語った。その様子に恥じらいは微塵も見受けられない。

 そしてワラン氏ほどとは言わないまでも、インドネシア都市部に住む物乞いは大きな資産を持っている場合が多い。子どもですらも、路上で手を差し出していれば日系企業の工場で働く労働者以上に稼いでしまうという現象が社会問題になっている。このことはNHKの報道番組でも取り上げられた。

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