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【日本奇習紀行シリーズ】 新潟県沿岸部

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 新潟県の直江津から車で30分ほど行った山間の村で暮らす田中善三さん(仮名・87)は、若い頃、同県沿岸部の港町・Aで体験したなんとも隠微で不可思議な習慣が、未だにその脳裏に焼きついて離れないという。

「あれはもう60年以上前になるかな…。俺は若い頃、この村を離れて、港の方で暮らしていた時期があってね。なにせ貧乏農家の三男坊だったから、食い扶持がなくて。それで職探しみたいな感じで、あてもなく出ていったというわけ」

 全国的に米所として知られる新潟においても、すべての地域において、豊かな米作が行われているわけではない。田中さんが生まれ、現在暮らすこの集落は山間部にあるせいか、大規模な米作ができるような土地はなかった。そのため当時、村の人々の暮らしは極めて貧しいものであったという。田中さんは、中学を出てしばらく実家の農業を手伝っていたものの、少しでも豊かな生活を夢見て、近隣の港町・Aへと出ていったのだそうだ。

「…まあ、何のあてもありゃしないもんだから、市場の手伝いだとか、料理屋の買出しだとか、そんな小間使いみたいなことで日銭を稼ぐのがやっとでね。そうこうしてるうちに、町のはずれにある小料理屋をひとりでやっている後家さんと懇ろになって、そのまま転がり込んだっていうわけ。俺も若かったよなぁ…(苦笑)」

 それからというもの田中さんは、後家から小遣いをもらい、夜な夜な町へと繰り出しては、地元の漁師たちが闇で開帳している賭場へ出入りし、酒と博打に明け暮れる毎日を送っていた。その小料理屋を時々手伝いつつも、実質的に「ヒモ」のような生活だった。しかしそんなある日、田中さんは、顔なじみの漁師に「おもしろいものを見に行こう」と誘われて行った夜の海辺で、にわかに信じ難いものを目にすることとなる。

「船を出すもんだから、最初はね、夜にならないと出てこないような珍しい魚でもあるんだと思ってたんだけども、沖へ出ると思ったら、ぐるっと岬を回るようにして、変な場所へと行くわけ。そこは周辺が崖になっているもんだから、陸(おか)からじゃ行けない場所でね、“隠れ浜”とかなんとかって呼ばれてた場所で。そのときは、『へぇ、こんな場所があるんだ』って驚いたものですよ」

 田中さんを乗せた漁師の船は、夜の海を進み、やがて、岬の裏手にある、隠れ浜へと辿りつく。そこには、漁船1隻がようやく接岸できるかどうかというぐらいの小さな岩場があった。彼は漁師が促すままに、その岸へと降り立ったという。

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コメント

1:匿名2016年4月27日 07:28 | 返信

このおじいさんの世代では、中学は義務教育ではなく、お金持ちの家の子が行くエリートコースだよ。
当時も今みたいに小学校6年中学校3年の義務教育制だと勘違いしてるでしょ。

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