「Google 翻訳」に隠しコード“goo”を入れると「ペニス切り落とし」の指令が出現!“dog”では終末予言も…!
■AIが聖書を学んでいるのか?
一方で、dogという単語は「黙示録的メッセージ」を引き出すトリガーなのではと分析する専門家もいる。その根拠は、“DOG(犬)”は“GOD(神)”のアナグラムになっているからだ。
これはなにかの陰謀だろうか。この不可解な現象に触発されたユーザーたちは、グーグル翻訳から繰り出される数々のミステリアスな文章を、「Reddit」をはじめとするSNSにアップし始めた。
宗教めいた文言ばかりではない。「goo」スペースを入れながら14回タイプし、ソマリ語から英語へと翻訳すれば、「ペニスを切り落とし、切り刻め。切り刻め」となる。グーグル社エンジニアのジョークなのか、はたまた神なるものが地上にご神託を届けるために現代のITツールを駆使しているのだろうか。
アメリカのハイテク企業「BBN Technologies」社の上級科学者ショーン・コルバス氏は、非常に興味深い推察を披露している。「グーグル社はAIに聖書を学ばせているのではないか」と。
グーグル翻訳に採用されている「ニューラル機械翻訳(Neural Machine Translation、NMT)」は、膨大な対訳データをAI自身に学習させるが、もともと最も多くの言語に翻訳されている聖書が取り入れられたとすれば、救世主にまつわる言葉が検出されたとしても不思議ではないだろう。
グーグルの広報は、この疑問に対して明言を避けているが「システム障害は起こりうるものです。ナンセンスな文章を入力すれば、それと同レベルな反応がAIから再現されるだけでしょう」と、クールに回答している。
残念ながら、これら一連の謎めいた文章は、すでに修正済みが確認されている。とはいえ、AIと聖書――21世紀の布教活動は、まったく想像できないような形で行われているのかもしれない。
(文=佐藤Kay)
参考:「Ancient Code」、「Daily Mail」、「Independent」ほか
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