友人は自分と似たDNA構造をしていることが判明 ― 人類の進化と出会いの謎に迫る!
■研究の信頼を裏付けるフラミンガム研究所とは?
この調査結果に高い信頼性がおけるわけには「フラミンガム研究所」について知る必要がある。同研究所は1948年、当時アメリカの国民病と言われた「心血管疾患」の研究のために国をあげて設立された機関であり、今なお続いている国をあげた壮大なプロジェクトだ。
当時、血圧や肝脂肪、喫煙などが「心血管疾患」につながる悪影響を与えていることは分かっていたのだが、それを科学的に検証し、数値化されてはいなかった。しかし、このフラミンガム研究所が、一つの町丸ごとを研究対象にしたことで、その研究は大きな発展を遂げる。この国家的計画は住人の健康や病気の推移を統計化し、既に病に侵された人の原因を追求するのではなく、健康体の人が今後どのような病気にかかる可能性があるのかを探る「危険因子」という考え方を世界で初めて取り入れたのだ。
なぜ、このような大きなプロジェクトがフラミンガムという小さな町で行われたのか? それは、ここが地元に根ざした商業や製造業が中心の町であり、住民の入れかわりがあまり激しくなかったこと、国立衛生研究所や心臓肺血液研究所があるメリーランド州ベセスダからほど近い距離にあったことなどがあげられる。
つまり、今回DNAの研究においても、人の動きが少ないという点で統計を取るにはもってこいの場所だったのだ。
■友人が持つ遺伝は嗅覚!?
ちなみに、彼らの研究ではさらに面白いことが分かっている。それは、近い友人ほど、嗅覚の部分で遺伝子構造が非常に似ているということだ。
これは、友情こそが人類の進化において大きな役割を果たしている可能性があるということを示しているそうだ。3万年以上にわたって、似た遺伝子を持つ者同士が同じコミュニティを形成することで、人類は一番早い進化の仕方を遂げて来たのだとファウラー教授とクリスタキス教授は指摘する。「我々が今後議論すべきは、友情が先か、遺伝的類似が先なのかという点です」と付け加えた。
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2024.10.02 20:00心霊友人は自分と似たDNA構造をしていることが判明 ― 人類の進化と出会いの謎に迫る!のページです。アナザー茂、DNA、遺伝子、フラミンガム研究所などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで