「普通の人だってみんなアホだろ」オモロ気持ちいい映像作家:大月壮インタビュー

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渡邊浩行

■カンボジアでわかった、オリジナリティを出せる人と出せない人

――オリジナリティを出せる人と出せない人の違いって何なんでしょう?

大月 何なんでしょうね。考えても解らなかったです。カンボジアでも同じように「アホな走り集」を撮ったんですけれど、僕の意図がうまく伝わった人が1人いて、メッチャ笑いました。「そのスタイル新しいな!」って。ピンクのTシャツを来てる人です。あの動きは日本で100人撮っても出てこなかった(笑)。

では、その映像を見てみましょう

「アホな走り集 カンボジア編 (SILLY RUNNINGS "CAMBODIAN VER.")」。ピンクのTシャツは45秒からYoutubeより

――カンボジアにはいつ頃?

大月 日本で「バカ走り」を撮った2年後くらいだったと思います。東日本大震災より前ですね。


――なぜカンボジアで「バカ走り」を撮ろうと思ったんですか?

大月 当時Chim↑Pomと仲がよくて、しょっちゅう遊んでたんですね。その頃彼らがカンボジアの地雷でヴィトンのバッグを爆破した作品を作ってたんですよ。僕はよく何かを作るために使うものを「キャンバス」とか「画材」に例えるんですけれど、地雷も画材として使えるんだっていう驚きをChim↑Pomが与えてくれたんです。そこで僕ならその画材を使ってもっと違ったものを作れるな、って思ったんですよね。

――カンボジアでの作品作りの陰にChim↑Pomの影響があった。

大月 でも、Chim↑Pomから、あらかじめ現地の人を紹介してもらったりなど、レクチャーは受けてないんです。「地雷博物館っていうところにいる人が多分協力してくれるから、直接行ってみたらいいよ」「よし解った」みたいな感じ。まあ他にも縁があって、スムーズに行くタイミングができて、それでカンボジアに行ったんですけれどね。

――出演している人達はどのように探したんですか?

大月 シェムリアップっていう町でナンパしたりとか、現地で雇った通訳さんを通じて、足のない人を捜してもらったりとか色々ですね。

bakabashiri-4.jpg
地雷で腕を失った少年「アホな走り集 カンボジア編」より


――カンボジア編は、見ていてなんだか切ないです。みんな生き生きとして、キラキラ輝いていて。日本編よりもライブ感を感じます。出演者のみなさんはかなり高いテンションで走っていますし、だから思わず感動してしまう。

大月 日本編をニコニコ動画にアップした時、見てくれた人達から「生きててよかったと思える」とか「明日も頑張ろうと思えた」っていうようなリアクションがあったんです。みんなもそう思うんだっていうことを確信したので、それをコンセプトとして固めて作ったのがカンボジア編です。「幸せってなんだろう?」とか、見る人がさらに勘繰るような方向にもっていった。

――そのカンボジア編が、2012年のメディア芸術祭エンターテイメント部門で入選作品に選ばれたわけですね。ところで、「バカ走り」を撮るうえで、一番大変だったことは何ですか?


大月 面白い走りがなかなか出て来ない事ですかね…。僕は、その人のオリジナルなスタイル、あと、その人がK点を越えた姿が見たいわけですよ。普段の常識ラインを突き破ったというか、世間体みたいなもの全部取っ払ったその人のエネルギーの絶頂が見たいわけで

――きっと、多くの人が大月さんがお手本で見せたアクションを無自覚にそのままトレースしちゃうんですよね。

大月 まあキ○ガイじみた感情表現を求めてるんで、百戦錬磨の役者さんだったら対応できるんでしょうけど、素人にそれを要求するのが無茶ってのも解るんですけどね(笑)。
(写真・取材・文=渡邊浩行)

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■大月壮 Sou Ootsuki
1977年神奈川県生まれ。独創的でぶっ飛んだ作風からマジメなクライアントワークまで柔軟にこなす映像クリエイター、ディレクター。近年はWEBやテクノロジーを独自の価値観で映像に取り入れたディレクションを多く行い、2013年にはkinect等を用いた世界に類を見ないMC BATTLEイベントをANSWR、2.5Dと共に開発、主催。オリジナル作ではニコニコ動画から始まり文化庁メディア芸術祭入選まではたした「アホな走り集」が有名。オフィシャルサイトはコチラ「SOU OOTSUKI WEB

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