「怒り狂うシャチが日本人16人を食い殺す」海外で誤報道!? 風刺もユーモアもないデマ記事に漂う“陰謀臭”
■海外では多い巧妙な“嘘ニュース”サイト
では一体……? いろいろ調べてみたところ、この「World News Daily Report」はいわゆる“嘘ニュース”サイトであることが分かった。日本では「虚構新聞」などが有名であるが、海外では「fake news(偽装ニュース)」というジャンルが存在していてそのサイト数も多く、多数の読者と支持者を獲得している嘘ニュースサイトも少なくないのだ。
このような嘘ニュースサイトをよくチェックしてみると、「disclaimer(免責事項)」に警告文が掲載されている。この「World News Daily Report」のサイト内にもこの警告文は乗せられていて、それによれば「当サイトのニュース記事はフィクションであり、前提として偽装(フェイク)ニュースである」旨が記されている。
■背後には圧力が!?
「なんだそういうことか、驚いて損した」と、これで一件落着ではあるが……。しかしそもそも「嘘ニュース」は機知に富んだ風刺や皮肉を利かせ、時にはユーモアを交え、ある意味できわめて知的な記事であるのが常である。したがって今回のようにシリアスな事故を伴う内容の記事を、何のヒネりもなくストレートに書いていることに、何か少しひっかかるのは筆者だけだろうか。
また、ロシア国営放送の「ロシアの声」のサイトが、7月28日に掲載されていたこのニュースを、1週間以上も経った8月6日に日本語に翻訳して掲載しているのもちょっとした謎のようにも感じる。日本語放送スタッフには日本人もいるはずだが、それらの日本人スタッフと仕事上無関係ではないと思われる日本語サイトに何の疑問もなさそうにこの記事が載ってしまっていることもやや不可解だ。
やや陰謀論めいてしまうが、記事の背後には大きな力が存在しているのだろうか。これが何らかの権力や圧力、あるいは金の力による「パブリシティ広告」記事だとするならば、確かに分かりやすいものにはなるのだが……。今後この件で何か動きがあれば続報をお送りする次第である。
参考:「ロシアの声」、「World News Daily Report」ほか
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