赤い目の怪物、笑う男、黒服の訪問者… 小さな田舎町で何が起きていたのか… モスマン出現から46人死亡シルバー・ブリッジ崩落までの13ヶ月

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By Tim BertelinkOwn work, CC BY-SA 4.0, Link

 1966年、米ウェストバージニア州ポイント・プレザント。

 この何の変哲もない小さな田舎町で、その後13ヶ月にわたり全米を恐怖に陥れることになる事件が幕を開けた。

 赤い目を光らせる巨大な翼の怪物、モスマン。そしてそれに呼応するように現れたUFO、謎の黒服の男たち(メン・イン・ブラック)、不気味な笑顔の怪人……。

 それらは全て、ある一つの「大惨事」へと収束していく。これは単なる未確認生物(UMA)の目撃談ではない。現実と異界の境界が崩壊した、戦慄のドキュメントである。

「TNTエリア」に現れた身長2メートルの怪物

 事の発端は11月、墓地での目撃から始まったが、決定打となったのは15日夜の出来事だ。

 二組の若者カップルが、通称「TNTエリア」と呼ばれる第二次世界大戦時の爆薬貯蔵庫跡地をドライブしていた。そこで彼らは、廃工場の闇に浮かぶ二つの赤い光を目撃する。

 近づくと、それは身長2メートルを超える巨人が翼を畳んで立っている姿だった。彼らがパニックになり時速160kmで逃走すると、怪物は翼も羽ばたかずに車の上空を滑空し、不気味な金属音のような鳴き声を上げて追跡してきたという。

 目撃証言は瞬く間に広がり、その特徴は一貫していた。

「首がなく、肩の位置に真っ赤に発光する巨大な目がある」「翼開長は3メートル」「目撃者は吐き気や結膜炎(モスマン・アイ)に襲われる」。

 一部の科学者は「カナダヅルの見間違いだ」と片付けたが、ツルが時速100km以上で車を追いかけ、電子機器を狂わせることはあり得ない。

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モスマンのスケッチ By Roger Scarberry – https://www.newspapers.com/article/express-news-mothman-aka-ufo-bird-dr/25322910/, Public Domain, Link

笑顔の怪人「インドリッド・コールド」とMIB

 モスマンの出現と並行して、さらに異質な存在が町に侵入し始めていた。

 その名は「インドリッド・コールド(Indrid Cold)」。別名、グリニング・マン(笑う男)。

 セールスマンのウッドロウ・デレンバーガーが遭遇したこの男は、濃紺のスーツを着て、唇を動かさずにテレパシーで話しかけてきたという。

 そして何より恐ろしかったのは、彼の顔に張り付いたような、まばたき一つしない「巨大な笑顔」だった。彼は「恐れるな」と語りかけたが、その姿は明らかに人間のものではなかった。

 さらに、目撃者たちの元には、新車のキャデラックに乗った「メン・イン・ブラック(MIB)」が現れ始めた。浅黒い肌、アジア系の特徴、あるいは皺一つないプラスチックのような顔をした彼らは、目撃者に沈黙を強要した。

 超常現象研究家のジョン・キールは、モスマン、UFO、コールド、MIBは全て同じ「超地球的(ウルトラ・テレストリアル)」な現象の一部であり、別次元からの干渉だと結論づけた。

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シルバー・ブリッジ崩落の悲劇

 そして運命の1967年12月15日。

 クリスマス前の買い物客で賑わう夕方のラッシュアワー、オハイオ川にかかる「シルバー・ブリッジ」が突如として崩壊した。

 冷たい川に車ごと飲み込まれ、46人が死亡するという大惨事となった。

 事故の数日前、あるいは数時間前、橋の上でモスマンが目撃されていたという噂がまことしやかに囁かれた。

 この悲劇を境に、モスマンの目撃情報はプッツリと途絶える。怪物は獲物を求めていたのか、それとも来たるべき破滅を警告しに来た「死の予兆」だったのか。

 今やポイント・プレザントにはモスマンの銅像が建ち、観光名所となっている。

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By Csassen13Own work, CC0, Link

 しかし、かつて「TNTエリア」のコンクリート・バンカーの周りで起きた狂気の日々は、単なる都市伝説として笑い飛ばすにはあまりにも重い。

 異界の扉は、特定の場所とタイミングで、ふいに開くことがあるのかもしれない。赤い目が闇の中からあなたを見つめていないか、夜道にはくれぐれもご注意を……。

参考:Mysterium Incognita

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