【動画】集落の若者たちの「謎のふにゃふにゃステップ」 ― 近江の奇祭「芋競べ祭り」

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■奇祭なりの理屈

 そして、30分後、おもむろに決着の時はやってくる。

 西の三番丈が「わずか一分ばかり短う打ちましてござる」と負けを認めたのだ。東側陣営の顔が、誇らしさに緩むのがわかる。神様の前で、派手に喜ぶわけにはいかない。勝利の喜びをぐっと噛み締め、その誇りは胸に充満している。……が、東が勝ったということは不作。これじゃ、東側の人も困るんじゃないか!? 

 「まあ、これはこれだからね~」と、東集落のおじさんはあっけらかんとしている。豊作の喜びよりも、彼らにとっては勝利の喜びの方が大きいようだ。

 だが、こんな占いも、あながちバカにはできない。東の集落はやや高い土地にあり日差しが豊富な代わりに、西側の集落は土地が低く水が豊富にある。天候がよければ、日差しの少ない西の集落でも芋がぐんぐん伸びるが、天候が悪いと日差しが入らないために、東の芋のほうが長くなるということ。奇祭には奇祭なりの経験と理屈がある。だからこそ、800年以上にわたって連綿と続けられて来たのだろう。

 正確な計測の結果、東の芋の長さは9尺3寸7分、西の芋の長さは8尺6寸だった。
(文・写真・動画=萩原雄太/劇団「かもめマシーン」)

動画は、萩原氏撮影・編集「Youtube」より


■近江中山の芋競べ祭り
日時:毎年9月1日
場所:日野町中山 熊野神社・野神山
ルート:近江鉄道日野駅から中山行バス終点下車。徒歩3分。

【日本の奇祭シリーズ】
大田区の奇祭「水止祭」
秩父の奇祭「甘酒こぼし」

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