「同性愛者」「レイプされた女性」が鞭打ちされる?時代錯誤も甚だしいインドネシア「アチェ州」の条例
インドネシアは、世界の摩訶不思議が全て集まった国だ。東西の玄関口であるマラッカ海峡はおろか、南シナ海、オセアニア、南太平洋と接するほどの広大な国土を持ち、そうであるが故に古代から交易のアキレス腱としての役割を果たしてきた。世界で取引される品物や文化は、すべて今のインドネシアに当たる島嶼地域に集積された。そこへ現地の土着文化も混ざり、この国は他に例のない複雑かつ高度な文明を構築した。そんなインドネシアに今、高度経済成長の波が押し寄せている。約2億4000万の国民は、日進月歩の勢いで生活レベルを向上させている。だがインドネシア国民が太古の昔から受け継いできた摩訶不思議の宝箱は、たとえインターネットが普及しようとも決して錆びつくことはない。むしろインターネットが宝箱の中身を世界中に届けている様子すら窺える。そう、この国は我々の知的好奇心を満たしてくれる怪奇現象に彩られた、魔性の島国なのだ――。
さて、今回は国内での民族的な争いを経験したことのない日本人に知ってほしい、インドネシアのある一部の地域についてお伝えしたい。インドネシアは広大な国である。歴史も文化も地域ごとにまちまちで、実は「インドネシア民族」というものは存在しない。同じジャワ島でも中部ジャワはジャワ族、西部ジャワはスンダ族、それよりさらに西の地域はバンテン族といったように、各民族の地方政権が寄り集まってできたのが今のインドネシア共和国というわけだ。
それゆえに、ジャカルタやバリでは到底考えられないような独自の法律を持っている地域も存在する。インドネシア最西端のアチェ州がそうだ。この土地はジャカルタ在住のインドネシア人に言わせると「別の国」である。
なぜならアチェ州はインドネシアで一番厳格なイスラム地域で、あたかも中東諸国のような雰囲気を醸し出しているからだ。
■インドネシアの中の異国・アチェ州
アチェの現地当局の姿勢は毅然としている。州法はイスラム法に則り、違反者は厳しく罰する。
例えば厳格なイスラム教徒は、女性がボディーラインを強調したような服装をすることを嫌う。タイトな形状のズボンなども見逃さない。もしアチェで女性がそのような服装をすれば、ズボンにスプレー塗料を吹き付ける刑罰が待っている。
その様子の写真がフェイスブックにアップされると、たちまちのうちに「いいね!」が集まった。もっともこの「いいね!」の殆どは、いい年のイスラム法学者が女性のズボンに塗料をかけるという少々間の抜けたシーンに対しての嘲笑ではあるが…。
「ジャカルタの中央政府がイスラム法を保護してくれさえすれば、我々は独自の取り締まりをやめる」
アチェのイスラム法学者の1人はそうコメントしているが、ジャカルタがアチェを見習うことはまずあり得ない。ジャカルタ市民はたとえイスラム女性でもタイトなズボンはおろか、美容院にも通うし1000cc以上のバイクも乗りこなすし総合格闘技の試合にも出場する。それをはしたないなどと言う人間が遠ざけられるほどだ。
だが、いやだからこそ、アチェ州の暴走(?)は止まらない。
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