日本北部に世界の救世主となる男がいる?ノーベル平和賞候補ポール・ソロモンの“恐ろしい予言”を検証!!

■第三次世界大戦の発火ポイントはここだ!?

 しかも、同様のことは、後者の第三次世界大戦の予言にも当てはまるのだ。同じく90年代のうちに起きるとしたため、時期はたしかに外しているが、内容的には今読んでも、いや、今だからこそ戦慄するものがある。

 ソロモン氏は番組中、イスラム教圏の人々が世界的な銀行・経済システムからシャットアウト――つまり経済繁栄の恩恵から疎外――されている事態に不満を募らせ、「残りの世界に対して立ち上がる」と予言したのだ。

 これはむしろ、現代の我々だからこそ単なる絵空事で片付けられないものがある。というのも、今まさにイスラムの人々のやり場のない怒りが爆発している様を目撃しているからだ。しかも、彼は、テンプル・マウント(Temple Mount)で悲劇が起こり、それをキッカケとしてイスラムの人々が決起し、日本も含めて世界中の国々が戦争に巻き込まれるだろうと、かなり具体的な説明をした。正直、私はこれを聞いた瞬間、ぞっとした。というのも、通訳者は「寺院のある山」などと誤訳し――しかも同席の栗本慎一郎氏も気付かない――、番組の最後になってソロモン氏に促され、ようやく「イスラエルのエルサレムのことです」と訂正したのだ。このテンプル・マウントとは要するに「神殿の丘」(エルサレム旧市街)のことだからだ。

 ソロモン氏は、ここで何らかの「悲劇」が起こり、イスラム教徒がいわば「暴発」するとリーディングしたのである、24年も前に。しかも実は今、ここに「第三神殿」を建てる計画が持ち上がっているのだ。

 なぜ「第三」なのか。かつて栄華を極めたソロモン王がこの場所に壮麗な神殿を建設した。それはBC6世紀にバビロニアによって破壊されるが、その後、再建される。しかし、西暦70年にローマ帝国によって再び破壊され、その後は二度と再建されなかった。これを現代に甦らせよう、というわけだ。だから「第三」なのである。

 しかし、上の図をご覧のように、現在は敷地のど真ん中に「岩のドーム」というモスクが鎮座している。ここからムハンマドが天に昇ったとされるため、イスラム教徒にとっても大聖地なのだ。しかし、神殿を建てるためには「岩のドーム」を撤去するしかない。日本人の感覚でいえば、在日米軍がブルドーザーで皇居や御所を更地にするようなものだろう。いや、イスラム教徒にしてみればそれ以上の暴挙に違いない。

 驚くべきことだが、イスラエル内には、本当にそんな恐るべき計画を立て、設計図まで完成させている政治集団がいる。これまでも旧市街では何度か衝突が起こっているが、仮に「岩のドーム」がブルドーザーで壊されたら“衝突”ではすまない。間違いなく、イスラム教徒は銃を取って立ち上がる。これは「ジハード」なのだ。周辺のイスラム国は次々と決起してイスラエルに宣戦布告するだろう。つまり、中東戦争の勃発である。

 ソロモン氏は「日本も巻き込まれる」と予言している。その理由は、私の推測だが、石油の安定供給に問題が生じるからではないだろうか。おそらく、湾岸諸国の油田・パイプライン・シーレーンの防衛において、西側兵士の死者が出る。当然、金だけ出して兵士は出さない日本に対して、西側国際社会の非難が巻き起こるだろう。大方、「日本が使う石油のために、アメリカの若者の命なら犠牲にしてもいいが、日本人の命は犠牲にできないというのか!」などという正論で畳み掛けられ、アメリカに脅され、煽られ、憲法がどうだろうが、超法規的措置として参戦を余儀なくされるに違いない。だが、「聖書の予言」が記すところによると、中東に参集した軍勢は、何らかの超兵器によって全滅する運命にあるのだ。

 ソロモン氏は世界大戦の勃発を予言した際、そんな日本の危機を“見た”のか、大事なアドバイスを残してくれた。彼は、戦後の日本が軍事力を使わずに政治と経済だけで大きなパワーになったことを称え、“Do not, do not destroy that example!!(この例を決して、決して壊してはならない!)と、強い調子で戒め、リーディングを終えたのだ。

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