日本北部に世界の救世主となる男がいる?ノーベル平和賞候補ポール・ソロモンの“恐ろしい予言”を検証!!

■そのほかの予言――やがて救世主となる人物が日本の中で雌伏中?

 さて、実際のリーディングと前後するが、予言によると、こういった宗教が絡む殺し合いが起きる一方で、それを克服しようとする動きもまた活発化するらしい。

 実は、ポール・ソロモンとエドガー・ケイシーの大きな違いは、日本に対する視線にある。よく知られているように、ケイシーは「日本の大半が海没する」などと予言したが、ソロモン氏は『EXテレビ』とは別の機会で行ったリーディングでそれを否定している。そればかりか、この公開リーディングにおいて、なんと日本から世界的な指導者が現れて「愛の法則」と「すべてはひとつ」という教えを説き、宗教間の争い鎮めると予言したのだ。

 トランス状態の彼は、「日本から現れることになっている世界的リーダーとは誰か?」という質問に対して、次のように答えた。

“we have said that a light come from japan, and will help in the enlightenment of the world”
(私たちは日本から光が来ると言いました。そして、世界の啓蒙を助けるだろうと)


■日本の北部生まれ。1991年時点で若い。武術を習う人物が救世主?

 ソロモン氏は「ヒントだけならよい」として、その人物は、今(1991年)はまだ若い男性で、日本の北部におり、準備ができていない。彼には「青木先生」という武術を教える師がいる。その青木氏自身、武術だけでなく、ある種の哲学を説いている、という。

 果たして、この人物とは誰か。そして彼が説くという「愛の法」と「すべてがひとつ」という教えとは何か。私は期待して、彼の出現を待ちたいと思う(*注)。

 さて、あとは蛇足だ。ソロモン氏に対して、質問者サイドが“救世主候補”として、大川隆法や麻原彰晃の名を挙げているのは、当時の世相を考えるとやむをえない面もあろう。興味深いことに、ソロモン氏は「幸福の科学」についてだけは「将来確立される」と述べた。これが「的中」か、否か判断に迷うが、リーディングの時点ではまだ宗教法人として出発したばかりだったことは確かだ。また、ソ連の将来について尋ねられると、「現在はリフォーム中だが(※ソ連は91年12月に崩壊)、将来は重要なパワーを持つ国になる。それも軍事力ではなく、豊かな資源に基づいて」と述べた。これはほぼ的中と言ってよいのではないか。先の食糧危機の予言も、ロシアに関してはそう間違いではない。

 とりわけ、私が気になったのは、21世紀初頭のロス地震、2008年の関東大震災、2005~2010年の富士山爆発なども予言していることだ。むろん、すべて外れだ。しかし、「時期はズレても内容的にはかなり当たっている」というソロモン予言の傾向からすると、そう遠くない将来に実現しても不思議ではない。少なくとも、その可能性を考えて備蓄などの対策を強化しておいても、決して損ではないと思うのだ。
(文=山田高明)

※注「日本が世界の救世主になる」「日本から救世主が現れる」などといった主張は、外国人が言う分には勝手だが、日本人が口にする場合は、よほどの確証がない限り、自重しなければならないと思う。また、外国人の言葉を紹介する場合でも、確かに本人がそう言ったという証拠が必要だ。間違っても捏造された“アインシュタインの予言”のごときを嬉々として持ち上げる真似はやめてほしい。こういうのは日本人の耳には心地よく響くため、いわば“屈しやすい願望”だ。だが、愛国心というより、ただの恥ずかしい精神的自慰行為である。しかも、ナショナリズムと結びつくと危険ですらある。個人的にはこの種の風潮が一部の超常現象界に散見されることに辟易している。そもそもソロモン氏の予言した日本人指導者が説く教えとは「愛の法則」と「すべてはひとつ」であって、およそナショナリズムとは正反対であることを銘記しておかなければならない。

参考:The Paul Solomon Source Readingsなど

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一般の学問外に位置するスピ系・聖書預言・影の政府と陰謀論・エイリアン問題などの「超常分野」に詳しい。その種のオカルト知識と現実の政治・経済・歴史の知識を併せ、世界の秘密に迫ろうとしている。かつてはオカルト批判派だったが、今では2020年代・30年代の人類史的危機に警鐘を鳴らす側に回った。その一端を記した近著『神々のアジェンダ』(サイゾー刊)が話題になる。現在、ブログフリー座は月間30万アクセス程。その他新世界よりも好評運営中。

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