撮影:萩原雄太
撮影:萩原雄太
ただし、そこは決して「異様」で「おどろおどろしい」場所ではない。向きを揃えられ、整然とデザインされた壁。さらには、頭蓋骨でハートマークが描かれたり、ワイン樽のような形に設えられていたりと、人々が「遊びこごろ」をもってこの納骨堂をつくったことがかいま見え、思わず微笑まずにはいられない。そのためか、そこにあるものが本物の人骨であることすらも忘れてしまいそうになるほどだ。けれども、もちろん、ここは死者たちが永遠の眠りについている場所。時折目に飛び込んでくる、祭壇や十字架からは、死者に対する敬虔な気持ちもまた感じることができる。